あとがき
この度は、著書「ただ静かに消え去るつもりでした」を手に取って頂き、ありがとうございます。
本作のヒロインであるレティシアは辛い毎日を送っていました。
セブランだけが自分を救ってくれる存在だと信じていたのに、彼女は酷い裏切りを受けます。
そこで自分さえいなくなれば、全ては丸く収まるだろうと考えたレティシアは、祖父母の暮らす「アネモネ島」へと旅立っていくのです。
その後、島へと渡ったレティシアは自分が消え去ったことで、周囲にどれほど大きな影響を及ぼすかということに気付くことになります。
そこからこの題名は来ています。
自分は周囲に、気にもとめてもらえない存在だと思っていたのに本当は皆にとって大きな存在だったというわけです。
レティシアが暮らすことになる美しい「アネモネ島」での生活、それはまさに自己願望を投影したものでもあります。
ちなみに「アネモネ島」は私が人生で一度は訪れてみたいギリシャの「サントリーニ島」がモデルとなっております。この島を想像しながら本作品をお読みいただけると幸いです。
結城芙由奈