「え……その、十五歳の体になるのって、それも魔術なんですか?」

ぶかぶかになった上着の袖を折り返していたシークヴァルトが、あっさりうなずく。

「魔導士の中には、後天的に身につける一般的な魔術のほかに、生まれつき使用可能な固有魔術ってのを持っているやつがいてな。オレも、そのひとりだ。で、オレの固有魔術は、『巻き戻し』。自分自身と直接触れた対象の時間を、任意に巻き戻した時点で固定することができる。持続時間は、自分自身なら最長で一週間、自分以外なら一時間ってところだ」

「まさかの不老不死ですか!?

ファンタジックにもほどがある、と声をひっくり返した凪に、シークヴァルトは楽しげに笑った。同年代の少年そのものの無邪気な笑顔に、凪の心臓がクリーンヒットの衝撃を受ける。

(と……年上のお兄さんじゃない、同い年の超絶美少年なシークヴァルトさんの素敵な笑顔ッ! どこかに課金ボタンはありませんかー!?

「それこそ、まさかな。『巻き戻し』の固有魔術はかなり珍しいほうだが、過去に何人かいた所有者は、みな普通に死んでるよ。持って生まれた魔力がどれだけ大きくても、体力と同じで年を取れば徐々に減っていくからな。『巻き戻し』は、発動するのに結構な量の魔力を消費するし、正直あんまり使いどころもないんだ」

ひょいと肩を竦めたシークヴァルトが、ふと笑みを消すと満足げにうなずく。

「でもまあ、今回ばかりは大当たりだったな。この『巻き戻し』のお陰で、おまえをちゃんとそばで守れる」

(ふわわわわわ、ひょわ、はわわわわわ)

凪の語彙力は、無事に殉職した。

シークヴァルト、ライニール、アイザック、オスワルド。

みな、大変キラキラしいイケメンばかりではあるが、彼らはあくまでも凪にとって『とっても素敵な年上のお兄さん』であった。その麗しい姿は見ているだけでキュンキュンときめくし、これほどカッコいい彼らに可愛らしい仕草をされると「なんと素晴らしきギャップ萌え、ひゃっふうぅううー!!」と、テンションが爆上がりもする。

しかし、そのトキメキは常に年齢の壁の向こうにあるもので、イケメンを見た年頃の乙女としてはごく当たり前の反応だと思う。

なのにシークヴァルトは、その年齢の壁をあっさりとぶち壊してしまった。元々凪の好みにどストライクだった彼の外見は、同い年の少年の姿だとまだまだ未完成で、なのに大人の姿よりもずっと魅力的に見える。

大人のときは、その西洋風の雰囲気に対する馴染みのなさもあって「きゃー! カッコいいー! イイネイイネ!」だった萌えが、見た目が同い年だと「はわわわわ、カッコいいしゅてき……」という、すべてを超越したまったく別の概念になってしまったのだ。

その上で、中身が大人の気配りができるツッコミ上手だとわかっている相手から、とどめに「おまえを守る」という、乙女の心臓を瞬殺するキラーワードを食らったのである。

(か……っこいいー……)

──その瞬間、凪が恋する乙女に変貌したところで、一体誰に責められようか。

世界の色合いが鮮やかさを増し、すべてのものが美しく輝いて見える。

この半年間、凪は元の世界で寝る間も惜しんでがんばって、ようやく憧れの高校に通えるはずだった。新しい友人、新しい制服、新しい環境での新しい出会い。そんなすべてを突然奪われて、少しも自暴自棄になっていなかったと言えば、嘘になる。

心のどこかに、いつも小さな虚しさが巣くっていて──きっとこれからも、ふとした瞬間にその虚しさを思い出すのだろうな、という確信があった。誰かとともに生きる将来など想像することもできなくて、どうやってひとりで生きていくかばかりを、頑なに、必死に考えていたのだ。

けれど今、そんな虚しさも丸ごとすべて、きれいに吹き飛んでしまった心地がする。

恋って、すごい。

ほんのりと頬を染め、それまでにはない熱を持った瞳でシークヴァルトをガン見していた凪だったが、唐突に視界を塞がれた。頭のすぐ上で、ライニールの冷ややかな声がする。

「シークヴァルト。元の姿に戻れ。今すぐだ」

「お……おう」

(ええぇええーっっ)

どうやら、凪の目を塞いでいたのはライニールの手だったようだ。その手が外れたときには、凪の恋心を持っていった少年の姿はすでになく、元通りのストイックな大人の色気漂うイケメンがそこにいた。

(はうっ)

しかし、一度奪われた恋心は、それを持っていった相手の姿が多少変わろうとも、返品されることはないらしい。どこか戸惑ったようなシークヴァルトと目が合った途端、凪の顔は一瞬でゆでダコになった。

カッコいい。恥ずかしい。なのに、見ていたい。……自分のことを、見てほしい。なのに、やっぱり見られるのも恥ずかしい。

生まれてはじめての感覚に、心臓がばくばく音を立てて全力疾走をはじめる。

どうしていいかわからなくなった凪の後ろで、オスワルドの声がした。

「あー……うん。兄上。ご愁傷さま?」

「やかましい。おれは今、ものすごく心が狭くなっているんだ。八つ当たりされたくなかったら、その無駄に危機管理が発達しているはずの脳みそで、これからのことでもくるくるコマネズミのように考えていろ。つまり、無駄口を叩かずにすっこんでいろということだよ。我が親愛なる王太子殿下」

(ひょっ!?

背後で響いた重低音の冷たい声に、ほかほかに茹で上がっていた凪は即座に震え上がった。

おそるおそる振り返ると、まるで何事もなかったかのようにほほえむライニールと視線が合う。

「それじゃあ、ナギ。今日はいろいろあって、疲れただろう? これからのことについて、少し込み入った話を殿下たちとするから、きみは部屋に戻って休んでいるといい。ああ、部屋まではまたソレイユに案内させるけど、きみが聖女であることを公表するのはもう少し先になるからね。彼女にも、もちろんほかの誰にも教えてはいけないよ」

──ソレイユにも、ダメなのか。

凪に対してとてもよくしてくれる彼女に、隠し事をするのは気が引ける。しかし、秘密にしておくべきことを話してしまって『ナイショだよ!』と言うほうが、不親切な話なのかもしれない。

彼女には騎士団の見習いとして、守秘義務というものがあるだろう。秘密を守らなければならないストレスを提供してしまうよりは、黙っていたほうがきっとお互い気が楽だ。

素直にうなずくと、すぐにソレイユが呼び出された。何かの訓練中だったのだろうか。先ほどのカッチリとした制服から、いかにも動きやすそうな飾り気のない、ハイネックの運動服のようなものに着替えている。

ソレイユは、王太子のオスワルドがこちらに来ていることは、まだ知らされていなかったようだ。入室を許可された瞬間、彼の存在に気づくとその場で跳び上がり、すぐに気合いの入った敬礼をした。

「魔導騎士団見習いソレイユ・バレル! お呼びと伺い参上いたしました!」

「ああ、きみが噂の体力お化けだっていう見習いさんか。一度、どんな子なのか見てみたいと思っていたんだけど、こんなに小さな女の子だったんだねえ。驚いたよ」

見るからに緊張したソレイユの口上に、のほほんと答えたのはオスワルドだ。まさか彼から声を掛けられるとは思っていなかったのか、ソレイユがますますビシッと固まる。

(体力お化け……?)

オスワルドの言いようが少々気になったけれど、彼はにこにこと続けて言った。

「うん、うん。いやー、アイザック。ナギ嬢と同い年の女の子がいて、本当によかったね。きみが目を掛けているのなら、きっと間違いのない子なんだろう?」

「彼女は、とても優秀な人材ですよ。人柄もよいですし、度胸もあります。少々無鉄砲なところが玉にきずと言えますが、そこはこれからの経験で勉強していってもらうしかありませんね」

アイザックに褒められたことが、よほど嬉しかったのだろう。彼が何か言うたび、ソレイユの瞳がキラキラと輝く。可愛い。

そうか、とうなずいたオスワルドが、ソレイユに向けてにこりと笑う。ソレイユが、再び緊張にビビッと固まった。なんだか、危険を感じたときの子猫のようだ。彼女の背後に、ぶわっと膨らんだ尻尾の幻影が見えた気がする。

「あのね、ソレイユ嬢。魔導騎士団が保護した、こちらのナギ嬢なんだけど。実は、兄上──ここの副団長どのの、実の妹さんだったんだよ」

「………………はぃい?」

ソレイユの声が、ひっくり返った。ぽかんと目を丸くした彼女が、ぎこちなくこちらを見つめてくる。そんな彼女に、オスワルドが告げる。

「本当にすごい偶然のようだけれど、ナギ嬢は赤ん坊の頃に、その魔力適性の高さのせいでノルダールの連中に狙われ、攫われていた。副団長は、そんな妹君を五年間ずっと捜し続けていた。僕は、このふたりが今こうして出会えたことは、ある意味必然だと思っているよ」

(ちょっと殿下、何をドラマチックな感じに語っちゃってるんですか。ああホラ、素直なソレイユさんが、感動して目をうるうるさせちゃってるじゃないですか! ひょっとして、詐欺師に騙されやすいタイプですか!?

なんだか、ものすごくいたたまれない。

「ただ、ふたりが生き別れていた理由というのが、ちょっとややこしくてね。これから少し、厄介なことになりそうなんだ。ナギ嬢が、副団長と同じ血を分けた妹君だとわかると、とても都合の悪い人間がいるんだよ」

だから、とオスワルドが真剣な眼差しでソレイユを見る。

「ソレイユ嬢。きみには状況が落ち着くまで、ナギ嬢のそばで彼女を守ってあげてほしい。いくらシークヴァルトが規格外と言っても、彼は男だからね。外での守りはともかく、内向きでは難しいこともあるだろう。そこのフォローを、ナギ嬢の護衛補佐として、ぜひきみにお願いしたいんだ。どうだろう?」

「自分が……ですか……?」

声を掠れさせたソレイユに、アイザックが言う。

「ソレイユ。私からも同じことを命じたいところだが、この件を受けるかどうかについては、できればおまえ自身の意思で決めてもらいたい。ナギ嬢は、ライニールの大切な妹君だ。ノルダールで育てられた彼女には、これから外の世界で生きていくに当たって、何かと難しいこともあるだろう。おまえにはナギ嬢の友人として、そして我が国の一騎士を志す者として、彼女を守り導いてほしいのだよ」

(あ……アイザックさんまで……っ。そんな、外堀をガンガン埋め立てるようなことを言わなくても……!)

限りなく国のトップに近いオスワルドと、敬愛するマッチョな上官であるアイザックにここまで言われて、見習いのソレイユが「イヤです」と言えるわけがないではないか。

(お友達って……上司にお願いされてなるもんじゃないよね……)

ソレイユとは本当に仲よくなりたかっただけに、なんだか悲しくなってきた。凪がしょんぼりしていると、ため息を吐いたシークヴァルトが口を開いた。

「ソレイユ。ナギの護衛は、オレだけでも問題はない。オレは、人ひとり守りきれないほど無能じゃないからな」

シークヴァルトは、淡々と告げる。

「そもそも、見習いのおまえにこんな話が出ること自体がおかしいんだ。いやなら、いやだと言っていい。都合がいいからといって、見習いの分を超えた責任を負わせようとする、殿下と団長が間違ってる」

そうだな、とライニールがうなずく。

「殿下と団長のお気遣いは、ありがたいと思っています。ですが、この件に関してはシークヴァルトが正しい。私はナギがこの世界の誰よりも大切ですが、だからといって、未来ある子どもの人生をねじ曲げたくはありませんよ」

アイザックが、しょんぼりと眉を下げる。

「私は、ソレイユに命じてはいないのだが……」

「あのなあ。団長に憧れて魔導騎士団に入ってきたソレイユが、あんたからの『お願い』を拒否できるわけがないだろう。少しは、自分の影響力の強さを考えろ」

上官の言い分を、シークヴァルトが即座にぶった切った。カッコいい。

オスワルドが、わざとらしく首を傾げる。

「僕だって、ソレイユ嬢にはお願いしただけだよ?」

「あなたの場合は、自分の立場をわかった上でやっているから、タチが悪いというんですよ。うちは基本的に、頭で考えるより筋肉で感じろというタイプばかりなんです。お上品な王宮の腹黒タヌキたちと同じだと思っていると、いずれ痛い目を見ますよ」

スッパリとライニールに切り捨てられたオスワルドが、「筋肉……」と呟く。

(あー……。そう言えば、ソレイユさんもアイザックさんの筋肉について、めっちゃテンション高めで語ってたなー……)

凪はそのとき、魔導騎士団の面々よりも、彼らの生態に引き気味になっているオスワルドのほうに、ちょっぴり共感したくなってしまった。

鍛えた筋肉は、たしかにその持ち主を裏切らないのかもしれない。けれど、その域まで極められない人間のほうが、世の中にはずっと多いと思うのだ。

若干微妙な沈黙の中、子猫を思わせる大きな目を伏せていたソレイユが、ひとつうなずいて顔を上げる。

「王太子殿下。団長。ナギ嬢の護衛補佐、喜んで務めさせていただきます。──副団長、シークヴァルトさんも、お気遣いありがとうございます。でも、自分は無理などしていませんし、むしろ見習いの身分でありながら光栄なことだと、嬉しく思っております」

キリッと言い切ったソレイユに、なんだか凪は不安になった。

「あの……ソレイユさん。わたしが言うのもなんですけど、本当にいいんですか? 騎士団の見習いさんということは、いろいろと勉強したいこともあるんでしょう? わたしの護衛なんてしていたら、それに割いた時間のぶんだけ、したいことができなくなっちゃうんですよ」

「え? えっと……?」

ソレイユが、何やら困ったようにアイザックを見る。その視線を受け、魔導騎士団団長が鷹揚にうなずく。

「普段通りの話し方で構わない。この件に関しては、我々の都合でおまえに無理を言っているからね。ナギ嬢との関わり方については、すべておまえに一任しよう」

柔らかな口調での許諾に、ソレイユはほっとしたようだった。

「ありがとうございます、団長。──あのね、ナギちゃん。あたし、ナギちゃんの護衛補佐が本当にイヤだったら、ちゃんとイヤだって言ってるよ」

(おおう……)

ぱっと開いた大輪の花のような、あるいは太陽のような明るい笑顔が、とても眩しい。

「それに、いつか地脈の乱れが落ち着いて大陸中が平和になったら、女性騎士のお仕事は身分の高い女性の護衛がメインになると思うんだよね。だから、ナギちゃんの護衛補佐は、すごーくありがたい経験なの。あたしの将来のためにも、ぜひ任せてもらえたら嬉しいな!」

いつか、平和になったら。

当たり前のようにそんな未来を語れる彼女は、本当に眩しく見えた。

「あと、本当は護衛対象には敬語を使うべきなんだろうけど……。なんか、ここであたしが敬語になったら、ナギちゃんが困るような気がしたんだよね。違った?」

「ち、違わない、です!」

心の内を見透かされたようで慌てた凪に、ソレイユは「よかった」と笑って言う。

「あたしもね、ナギちゃんには普通に喋ってほしい。ダメかな? それから、さん付けもやめてくれると、もっと嬉しい。ただ、あたしの中でナギちゃんはもうナギちゃんなので、呼び捨てはちょっと勘弁して?」

「……ううん。ダメじゃない。わたしも、嬉しい」

ソレイユのコミュニケーション能力の高さに、凪は心から感嘆した。無闇にぐいぐいと距離を詰めてくるでなく、相手への気遣いもきちんと滲ませながら、いつの間にかするりと心を寄せてくる。これはきっと、『友達百人できるかな』が当たり前にできるタイプだ。

(ソレイユさん──じゃない、ソレイユって、可愛くて強いにゃんこ系女子で、将来をちゃんと考えている騎士見習いさんで……。え、何このハイスペック。凄すぎない? こんな素敵な女の子と仲よくできる上に、護衛までしてもらえるとか、ちょっと聖女特典が豪華すぎやしませんか?)

ものすごく嬉しくなった凪は、大変ほこほこした気分になった。胸の前で、そっと両手を組み合わせる。

「ソレイユがわたしの護衛になってくれるなら、そのうち身体強化魔術なんかも教えてもらえるかな?」

「………………んんー?」

ソレイユが、こてんと小首を傾げた。可愛い。少し考えるようにしたあと、彼女はゆっくりと口を開いた。

「えっと、護衛補佐っていうのは、シークヴァルトさんがメインでするナギちゃんの護衛を、できる範囲でサポートするお役目なのね?」

「うん、わかってる。基本的にはシークヴァルトさんが、外の危ないことからわたしを守ってくれるんだよね。で、ソレイユがそれ以外のことをしてくれるんでしょ? だったら、いざというときにわたしがお荷物にならないように、いろいろ教えてくれると嬉しいんだけど……」

これから何かあったときに、凪がただ守られるだけでなく、せめて自分の足で逃げることができれば──そうでなくとも、単純にパワーアップできるだけでも、だいぶ護衛する側が気楽になるのではないかと思うのだ。

自分はすでに、致命傷から即蘇生できるレベルの治癒魔術は使えるようだし、叶うことならほかにもいろいろな魔術を覚えてみたい。せっかくファンタジックな世界で生きることになったのだから、楽しめるところは楽しまなければ損ではないか。

凪は、何やら微妙な顔をしているソレイユに、ぐっと親指を立てて言う。

「大丈夫! わたしは致命傷だって治せる治癒魔術を使えちゃう、ちょっと非常識な護衛対象だから! 万が一のときには、わたしの護衛なんてどうでもいいから、ちゃんと逃げてね! あ、シークヴァルトさんも、ぜひそんな感じでお願いします!」

いまだ見習い身分のソレイユに、あまり無茶をさせるわけにはいかない。

そして、現在進行形で恋する乙女としては、お相手であるシークヴァルトが凪を庇って怪我をするなど、断じて許容できなかった。想像するだけで、自分が景気よくぶちギレる未来しか見えない。

そう思った凪なりの、精一杯の気遣いだったのだが──。

「どうでもいいわけが、あるかーっっ!!

「護衛役が、護衛対象をほっぽって逃げられるわけがないでしょぉおーっっ!?

シークヴァルトとソレイユに、食い気味に絶叫されてしまった。その勢いに押されてのけぞると、片手で凪の背中を支えてくれたライニールが、沈痛な面持ちで額を押さえていた。

「これは……いったい、どうしたら……」

「兄さん!? どうかしましたか、どこか痛いですか!?

初めて見るライニールの弱り切った様子に、凪は慌てて彼の顔をのぞきこむ。

目が、合った。

「おれの妹が可愛い!」

「きゅっ」

突然ものすごい力で抱きしめられ、一瞬で肺を圧迫される。