第八章 夏の終わり
暗い夜が終わった後……眩しい太陽の下で、俺は墓に花を供えた。
それはデリックの墓だった。俺と俺の組織員たちは、デリックに
そしてデリックの墓から少し
仲間や強敵との別れ……俺が道を進めば進むほど、こういう別れは続くだろう。しかし失ってばかりではない。戦いを通じて、俺は多くのものを手に入れた。
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それから俺たちは
「ボス」
ふとレイモンが話しかけてきた。
「以前、ボスが言いましたよね。
「ああ、確かに言ったな」
俺が
「今回のことで、みんな一層強くなりました。もう僕たちはこの都市最強になったと思います」
それを聞いて俺は少し考えてみた。『レッド組』の組織員は、みんな一人で十人以上を相手できる強者だ。ボスの俺まで加われば、真っ向勝負で俺たちに
「反論できないな。俺たちはもうこの都市最強だ」
「でしょう?」
レイモンが満足げに頷いた。
「じゃ、教えてください。ボスの次の目標は何でしょうか?」
「それは決まっているだろう?」
俺は
「次の目標は……もちろんこの王国で最強になることさ」
「王国で……?」
レイモンが目を丸くする。
「いつも思うんですが、ボスの考える事は……僕の想像を超えています」
「安心しろ。これからもずっと想像を超えてやるから」
「はい、期待しています」
大きな戦いが終わっても……止まるつもりはない。俺はまだまだこの道を進む。
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その日の夜、ロベルトの
「
広い応接間でロベルトが
それにしても本当に
問題は……礼服が不便だということだ。俺も俺の組織員たちも礼服なんか持っていないので、ロベルトが用意してくれたのはありがたいけど……。
「レッドさん」
ロベルトが近づいてきた。
「
「それはありがたいけど……こんな動きづらい服装は、生まれて初めてだ」
「ふふ、それは仕方ありませんよ。これからもパーティーに参加なさることはたくさんあるはずですから、早く慣れないと」
「
俺は
「ところで、ロベルトさん」
「はい」
「あの女たちは何だ?」
俺は明るい顔で話し合っている女たちを眺めた。彼女たちはみんな若くて、美しいドレス姿だ。
「この都市の有力家系のご
「偉いところの
「それが……」
ロベルトが苦笑する。
「実はですね……もうレッドさんのご
「……はあ?」
「もちろん
確かに俺は数百に至る人々を率いてこの都市を
「それでみんな、
「英雄って」
俺はつい笑ってしまった。そういえば、若い女たちは時々俺の方を見つめた。『
「好奇の目で見られるのは、もう慣れているから構わないけど……おかげで俺の組織員たちが困っている」
俺の組織員たちも、着慣れない礼服を着てパーティーに参加していた。しかも彼らは若い女たちの
やがて若い女たちが俺の組織員たちに話しかけ始めた。俺は応接間の隅で食べ物を食べながら、組織員たちの慌てる姿を見物した。
「おい、化け物」
太った体型の中年男性が近づいてきた。この都市の裏を
「
「もちろんだ。
ビットリオはワインを飲みながら話を続ける。
「話は聞いた。お前が直接……薬物の黒幕を倒したと」
「ああ」
俺が頷くと、ビットリオは少し間を置いてから口を開く。
「……昨日の夜、夢に
「そうか」
「息子は
ビットリオはいつもとは違う、まるで
「息子が生きていれば、お前の組織に入らせるのによ」
「それも悪くないな」
「……ありがとう」
ビットリオは応接間を出て、どこかに行ってしまった。俺はしばらく一人でジュースを飲んだ。
「レッド!」
いきなり後ろから少女の声が聞こえてきた。振り向いたらそこには……。
「どう? 私たちのドレス姿!」
そこにはシェラ、そしてアイリンが
シェラは自信満々な顔で空色のドレスを着ていた。いつもは『
シェラとは対照的に、アイリンは
「
「えへへ」
「特にシェラ、お前も本当に女の子だったんだな」
「それどういう意味よ!?」
シェラがカッとなって俺を睨んでくる。
「ムキになるな。
「もうちょっと分かりやすく褒めてよ! 可愛いとか、
「可愛くて綺麗だ」
「……本当?」
「本当さ」
シェラが横目で見てきた。俺はそんなシェラを無視してアイリンの頭を
「それ禁止」
「はあ?」
「アイリンちゃんを撫でることが出来るのは私だけ!」
シェラはアイリンを後ろから
「レッドには
「何でだよ」
アイリンは俺とシェラのやり取りを見て笑った。
最初は少し心配もしたけど、シェラとアイリンが親しいようで安心した。ちょっとうるさい姉と大人しい妹に見えるほどだ。