第七章 拳を一発入れてや
俺と鼠の爺は一緒に歩いて、『レッド組』の
「
本拠地に入るや否や、爺が不満げに言った。俺は笑ってしまった。
「仕方ないじゃないか。大男たちが毎日身体を
「アイリンがこんなところに
「それは同意する」
俺と爺は一緒に
「……爺、
「大丈夫だ。もうだいぶ回復した」
爺が無表情で答えた。
「一体何があったんだ? 爺がそんな傷を負うなんて……軍隊と戦争でもしたのか?」
「へっ」
爺は笑ったが、俺は真面目だ。俺としては爺が傷を負うなんて想像も出来ない。
「情報屋に危険はつきものだ。今回は
「いや、だから爺に傷を負わせる人間って一体……」
「『夜の
伝説の暗殺集団と呼ばれている夜の狩人。その名を聞いて、俺は
「『天使の涙』の件について、私はお前とは別の角度で接近したのさ。つまり『黒幕』を直接追跡するんじゃなく、やつに
「なるほど」
確かに夜の狩人を追跡すれば、その雇い
「で、爺は夜の狩人の暗殺者に負けたのか?」
「負けてねぇよ!」
爺がカッとなって声を上げる。
「三人を同時に相手したせいで少し傷を負っただけだ!」
「そうだったのか」
三対一だったとはいえ、爺に傷を負わせるなんて相当な強者たちだ。
「レッド、お前……そもそも夜の狩人が伝説とか言われている理由も知らないだろう?」
「そりゃ暗殺
俺が答えると爺が首を横に
「
「衰退しただと?」
「ああ」
爺が無表情で頷く。
「もう数十年以上昔のことだ。夜の狩人は高い
「貴族たちから危険分子
「その通り」
爺がまた頷いた。
「考えてみれば当然のことだ。貴族はもちろん、王族もいつか自分の首が消えてしまうかもしれないと恐れたからな。そりゃ軍隊でも何でも送って駆逐したくなるだろう」
「確かに」
「それで夜の狩人は衰退してしまい、本拠地を捨てて姿を消した。そしてやつらが見えなくなると、その消息についていろんな
「見えなくなったから、逆に伝説になったのか。皮肉なことだな」
夜の狩人の裏にはそんな事情があったのか。
「童話や
「しかし……やつらはまだ存在している」
「ああ、もう十人も残っていないけどな」
十人もいないのか。レッド組と同じだな。
「そしてその中の二人が黒幕に雇われた」
「二人?」
「『
白蛇と……フクロウ?
「夜の狩人の一員は、みんなそういう名前を使うのさ」
「へっ、俺や爺の名前と同水準だな」
「確かに」
俺と爺は一緒に笑った。
「黒幕は白蛇とフクロウを雇うために
「まさか……ラズロと一緒に死んだ女の工作員か?」
「ああ、その女が白蛇だ」
なるほど。
「じゃ、俺と戦った暗殺者がフクロウだな」
「そうだ」
俺は自分の胸が
「フクロウは
「分かっている。だからこそ
「本当に化け物の思考だな」
爺はニヤリと笑った後、
「これは何だ?」
「
「ほぉ」
「言っておくが、解毒剤の効果は長くない」
「分かった、ありがとう」
俺は解毒剤を懐にしまった。
「他の情報は無いのか? 黒幕の正体について」
「残念ながら多くない。ただ……どうやら黒幕は王都の
「特別調査官のことだろう?」
「知っていたのか?」
「ああ、その一人から聞いた」
俺はドロシーのことと、
「なるほど。じゃ、私の情報はあまり役に立たなかったな」
「いや、いろいろ助かったよ」
俺は爺の顔を見つめた。
「ちなみに聞くけど、爺と戦った夜の狩人の三人はどんなやつらだったんだ?」
「……それはこの件とは関係ない」
爺が冷たく言った。
「お前の
「ま、そうだな」
爺は自分の戦いについては話したくない様子だ。
「あ、そう言えば……爺にもう一つ聞きたいことがある」
「何だ?」
「もしかして、この都市の隠し通路について知っているか?」
「隠し通路?」
爺が眉をひそめた。俺はゼロムから聞いた話を簡単に説明した。黒幕の手下たちが、隠し通路を通じてこの都市を出入りしたのかもしれないと。
「隠し通路か」
爺は少し考えてから口を開く。
「……心当たりが無いわけではない」
「本当か?」
「あくまでも推測だけどな。この都市の詳しい地図を持っているか?」
「それならロベルトが持っているはずだ」
「じゃ、ロベルトの事務室に行こう」
「ああ」
俺と爺は席から立ち、レッド組の本拠地を出た。俺は爺の調子が心配になったが……爺の足取りは軽い。それを見て俺は安心した。
---
しばらく後……俺と鼠の爺は
「鼠の
ロベルトも爺の負傷が信じられないという反応だ。爺は「情報探しの途中、少し
「それより、この都市の地図を持っているか?」
「地図ならありますが」
ロベルトは自分の机の引き出しから大きな地図を取り出し、机の上に広げた。爺はその地図を注意深く見つめる。
「何をお探しですか?」
「どうやら爺には隠し通路について心当たりがあるらしい」
「隠し通路って……」
ロベルトが首を横に振る。
「もちろんその可能性があるのは認めます。でもこの都市で数十年も生きてきた私でさえ、そんな隠し通路のことは聞いたことがありません」
「数十年の話じゃない。少なくとも百年以上昔のことだ」
爺が冷たく言った。
「二人共、『
「ああ、本で読んだことがある」
「確か『国王』と『女神教の教会』が対立して、結局国王の勝ちで終わった
「そうだ」
爺が
「その原因や経緯については複雑な問題が
迫害か。
「迫害を受けた信者たちは、自らの
「それが隠し通路に
「ああ」
なるほど。
「私は昔、『異端』の生き残りたちと少し絡んだことがあってな。この南の都市にも地下礼拝堂と『
爺は指で地図の上をなぞる。
「港とその周辺はもう調査済みなんだろう?」
「ああ、細かく調べたけど何もなかったよ」
「じゃ、そっちは除外して……北西の方はどうだ?」
俺は首を横に振った。
「
「そうか」
その時、ロベルトが地図のある一点を指さす。
「この旧市街はどうでしょうか。ここなら古くからの建物が多いし、可能性はあると思いますが」
俺は
「確かにそこはまだ詳しく調べていない。でも都市のど真ん中なのに隠し通路があるのかな」
「逆に
「なるほど」
今まで俺たちは都市の外側を優先して調べてきた。しかし隠し通路は……逆に中心部に存在しているのかもしれない。
「明日から調べてみよう」
「はい」
ロベルトは頷いてから、爺を見つめる。
「鼠の爺さんは、私の屋敷でしばらくご
「そうさせてもらう」
爺は意外と
俺はもう一度地図を見つめた。この南の都市は本当に広大で、旧市街だけでも
そして隠し通路を見つけたら、俺は『黒幕』に辿り着ける。
---
翌日の朝から大々的な調査が行われた。俺は数百の人を連れて旧市街の内部を細かく調べた。ここの市民たちには悪いけど。
そして調査開始から三日目のことだった。組織員たちと
「あれは……」
近づいてみたら、それは小さくて古い墓地だ。しかも建物の
墓地の中央には小さな
「レイモン、ランタンを用意しろ」
「はい」
組織員たちを率いて階段を降りたら、多くの棺が見えた。一見普通の墓地に見えるけど……。
「これは……」
俺はランタンで地面を照らした。そこには何の痕跡も無い。しかし逆にそれが
もちろん普通の墓地なら
俺は左手でランタンを持ち、右手で
「あ……」
思わず声を出した。他と比べて、明らかに綺麗な煉瓦がある。
「
俺は組織員たちに指示してから、綺麗な煉瓦を思い切って
慎重に階段を降りると、広い空間に辿り着いた。その空間の真ん中には精密に作られた女神の彫刻がある。ここが……『地下礼拝堂』に違いない。
「……ついに見つけた」
俺は顔に
---
俺からの知らせを聞いて、ロベルトとドロシーはすぐ『地下礼拝堂』まで
「地下礼拝堂……本当に存在していたのですね」
用心深く周囲を見回しながら、ロベルトが
「しかしこれを作った信者たちはどこに行ってしまったのでしょうか?」
「さあな」
俺は
「何らかの理由でみんな死んでしまったのかもしれないし、そこの隠し通路を使って
地下礼拝堂の奥には大きな扉があり、その向こうには……暗い通路がどこまでも続いている。
「王室直属の騎士様なら、何か知っているんじゃないのか?」
ドロシーに向かってそう言うと、彼女は首を横に振る。
「残念だけど、私も何も知らない。異端に関する情報は機密扱いだ」
「機密扱いか」
「それより……これから隠し通路に
ドロシーの目つきが
「誰が先に入るんだ?」
「もちろん俺と俺の組織だ」
俺は『レッド組』の組織員たちをちらっと見て答えた。
「
「その判断に不満は無いが、私も一緒に行く」
ドロシーの発言に俺は少し驚いた。
「あんたも?」
「もちろんだ。この件に関して、私とお前は対等な関係だということを忘れたか?」
「それは分かっているけど……あんたの命は保証できないぞ」
「騎士を
ドロシーが
「へっ、分かった。一緒に行こう」
「ああ」
ロベルトに後方の安全確認を
準備が終わると、俺はレッド組の組織員たちをもう一度
しかしたった一人だけ……気になるやつがいる。
「……デリック」
「はい、ボス」
デリックは
ここ数日間、デリックは誰よりも誠実に働いた。
だが、いくら気迫が強くても……デリックは明らかに
「たぶん何時間も歩かなければならないし、敵が待っている可能性も……」
「
俺の意図を読んで、デリックがそう答えた。
「……分かった」
もう何も言うまい。俺は七人の組織員、そしてドロシーと一緒に暗い通路へ
---
通路はひたすら暗く……長い。
俺はドロシーと二人で先頭を歩いた。なるべく慎重に、そしてなるべく
通路自体は意外と広くて
「よくも作ったな」
ドロシーが呟いた。俺もその感想に同感だ。こんな通路を作るために一体何年かかったんだろう? 五年? 十年? いや、それ以上かもしれない。
「ドロシー、あれを見ろ」
「あれは……」
俺とドロシーは同時に立ち止まった。遠くから……白い光が見えてきたのだ。
慎重に近づくと、それは地上からの光だった。通路の
「これはただ脱走のための通路ではないな」
「俺もそう思う。ただ脱走するためなら、ここまで
「そう見て
それからも所々に換気口があった。いくつかは
「レッド、そろそろ都市の外なのではないか?」
「ああ、その通りだ」
この通路が一直線だと仮定すると……俺たちの進行速度からして、そろそろ都市の外だ。しかしまだ通路は終わらない。一体どこまで続いているんだ?
「少し
俺たちは通路に座って休憩に入った。万が一に備えて、皆の体力をある程度温存させるべきだ。
「ドロシー、疲れていないか?」
「問題ない」
「へっ、
俺がニヤリとすると、ドロシーが冷たい視線を送ってくる。
ほんの少しの休憩を終えて、俺たちはまた進み始めた。そしてしばらく後……異変が起きる。
「レッド、道が……」
「ああ、上り坂になっている」
いつの間にか通路は上り坂になっている。しかし不思議にも地上は見えない。ということは……。
「俺たちはたぶん北の山脈に向かっている」
「じゃ、この通路は山の
この通路は完全なる人工物ではなく、自然の洞窟を利用したものかもしれない。
「やっぱりか」
その予想は当たった。
俺たちは身を引き
「あ……!」
誰かが
そしてその誰かは……背を向けて走り出す。
「やつを追え!」
指示を下し、俺も走り出した。たぶんやつは『黒幕』の部下だ。
ランタンの光に頼って、俺は暗い洞窟の内部を
白い光が見えてきた。洞窟の出口だ。俺に追われているやつは出口を
「ちっ!」
やつらは万が一に備えて、いつでも洞窟の出口を
「レッド!」
ドロシーと組織員たちが駆けつけてきた。
「レイモン、つるはし!」
「はい!」
「みんな、下がれ!」
俺はレイモンからつるはしを受け取って、出口を塞いでいる岩石を思い切って叩きつけた。
「うおおおお!」
二回、三回……そして四回目、岩石が粉々になって飛び散る。俺はレイモンにつるはしを返して洞窟を出た。
「どこだ……?」
外は
「こっちだ!」
俺は
予想通り、ここは山の
険しい道を走り続けると、山の
「レッド」
「この建物、規模が……」
「ああ、本拠地にしては小さすぎる」
俺は頷いた。一階建ての建物は、せいぜい十人程度が生活できる規模だ。黒幕の本拠地にしては小さすぎる。
「地下室が広いのかもしれないが、たぶん本拠地ではない。
それを確かめる方法は一つしかない。俺は建物の扉を蹴っ飛ばし、罠が無いことを
建物の内部には十数人の男が並んでいた。全員
「やつを殺せ!」
一番後ろの男が命令すると、他のやつらが俺にかかってくる。俺は
「ボス!」
組織員たちも建物に入ってきて、俺に加勢する。ドロシーも
「ぐおおおお!」
俺はナイフを持っている男の横腹を蹴った。やつはあばらが折れて、そのまま
「レッド、こいつらは……!」
ドロシーが
「ああ、実験の
こいつらは……俺と戦った時のデリックと同じだ。『天使の
「ぬおおおお!」
こいつらを倒すためには、意識を完全に
「はあっ!」
組織員たちが俺を
「ちっ!」
後ろで命令を出していた男は
地下室は広く、化学実験道具が散らばっている。逃げた男は大きな机の前に立ち止まり、俺を
俺は男の目を注意深く見つめた。この男は俺と洞窟で
「お前がここの管理者なんだな?」
俺の質問に、男は何の反応も見せない。
「薬物の黒幕……つまりお前のボスはどこだ? 素直に話せば命だけは助けてやる」
一階に倒れている実験の犠牲者たちは、たぶん黒幕について何も知らない。具体的な情報を持っているのはこいつだけだ。何としても白状させなければならない。
「早く返事しないと、お前を……」
「ふふふ」
男がいきなり笑い出す。それは
「こいつ……!」
薬品のせいで
「ボス、ここは危険です!」
「くっそ!」
炎の勢いが強すぎる。ここにいては全員危ない。
「うおおおお!」
その時、組織員の中の誰かが……燃え上がる炎に飛び込んだ。それは……デリックだった。
「デリック!」
俺が
「くっ!」
俺はデリックを抱えて、みんなと一緒に地下室から抜け出した。しかし炎はもう建物全体を燃やそうとしている。組織員たちは実験の犠牲者たちを背負って建物から脱出し、俺もその後を追った。
「おい、デリック! しっかりしろ!」
燃え上がる建物の前で、俺はデリックを見下ろした。もう衰弱していた彼は……全身に
「デリック!」
「ボ、ボス……」
デリックが細い腕を動かし、俺に文書を渡してくれた。
「デリック!」
「僕は……役に……」
それがデリックの
---
北の山脈の奥……
その谷のことは、地図にも
やつらは木造の
そう、この砦こそが……『黒幕』の
夜の暗闇に
「レイモン」
「はい」
「あちらの
「はい」
「俺が暴れている間、お前はあれを制圧しろ。その後は……分かるな?」
「はい、問題ありません」
レイモンはいつもより強い気迫を発している。いや、レイモンだけではない。組織員たちはみんな……死んだデリックの覚悟を受け
人間って不思議なものだ。
音を立てずに砦に近づくと、一人の男が壁の上からこっちを
「うっ!?」
壁の上の男は頭に石が当たり、
「はっ!」
木造の壁の
「さて……」
数秒後、俺は壁の上に立って砦の内部を見下ろした。
「一暴れしてやる」
月明かりを浴びながら、俺は
「何なんだ!?」
「こ、こいつ……!」
敵の顔に
「うおおおお!」
「て、
「敵が現れた!」
敵が俺の前に集まってくる。全員槍で武装していて、それなりに訓練を受けたような動きだ。だが今日の俺は……誰にも止められない!
俺は三人の敵に突進した。そいつらは槍で俺を刺そうとしたが、俺は空中に跳躍して、やつらの頭上まで飛んだ。
「ぐおおおお!」
着地しながら真ん中のやつを踏みにじった。そしてすかさず両手で左右のやつの頭を掴み、そのまま激突させた。それでまた三人が倒れる。
「この化け物……!」
他のやつが俺に攻撃してきたが、俺はやつの槍を
「がはっ!」
あばらが折れたやつを持ち上げて、並んでいる四人に投げ出す。それでやつらの隊列が乱れると、俺は
「ゆ、弓兵! 早く!」
弓を持っている男が現れ、俺を
「お、おい! 正門が開かれたぞ!?」
敵が
「やつらを
兵士たちを率いているのはもちろんドロシーだ。
「実験体を出せ!」
だが敵も
「レッド!」
ドロシーが俺に近寄った。
「ここは任せて、お前は黒幕を追え! やつを……絶対逃がすな!」
「ああ、もちろんだ!」
俺は真ん中の建物に向かって突進した。敵は慌てて俺を追いかけようとするが、ドロシーと彼女の兵士たち、そして俺の組織員たちによって
建物の中に侵入した俺は、かかってくる敵を
「地下か」
---
長い階段が終わると、暗い通路が見えた。たぶん黒幕がここに砦を建てた時、万が一に備えて作った脱出通路なんだろう。
俺は通路の中を全力で走った。ここまできて黒幕を
「うっ!?」
俺は反射的に後ろへ
「くっ……!」
背筋が冷たくなり、首筋から血が流れてくる。
「……やっとお出ましか」
俺を奇襲した敵の気配が感じられない。でも気配が感じられないからこそ……逆に敵の正体が分かる。
やつは伝説の暗殺集団『夜の
「『フクロウ』」
俺は暗闇に向かって敵の名前を呼んだ。だが何の返事も返ってこない。
地面にランタンを置き、
そして俺が一歩前に進んだ時、また短剣が音もなく現れて俺の首を狙う。だが今回は俺の方もしっかり備えている。
「はっ!」
短剣を避けると同時に蹴りを入れる。その反撃は防がれたが、俺は暗闇の中で動いているフクロウの姿を
暗い通路の中では視覚が制限される。しかもフクロウの動きはほとんど音がしないから
俺はフクロウの横腹を狙って拳を振るった。フクロウはその攻撃をかわさず、俺の肩を狙って短剣を振るう。あの夜の再現……に見えるが、これは俺の罠だ。
「はあっ!」
身体をねじって短剣をかわし、フクロウの手に蹴りを入れる。それでフクロウは短剣を落としてしまう。
「うおおお!」
この機会を逃すわけにはいかない。俺は大きく踏み込んで
「くっ!」
俺は
「へっ」
危険な状況なのに、不思議にも楽しい。強敵と命をかけて戦うこの瞬間が……俺には楽しすぎる!
「行くぞ」
俺はもう血まみれになった
「……何?」
だがその時、俺は驚いて目を見開いた。フクロウが俺とまったく同じ構えで……全身の力を
「お前が、爺の技を……?」
「うっ!」
瞬く間に何度も殴られた。全身に衝撃が広がる。このままでは危ない。俺は気合を入れ直してフクロウに
「ぐおおおお!」
俺とフクロウは人間の限界を超える
「ぬおおおお!」
俺の
「ちっ……!」
結局一分後には……二人共ボロボロになってしまう。俺もフクロウも全身に傷を負って、もうまっすぐ立っていることすら出来ないほど気力を失う。
「うおおおお!」
力を