七章 義兄宅にほぼ軟禁



 目が覚めると、朝だった。

 ちゃんとパジャマも着ている。

 お腹がじんじんとして、昨夜涼に犯されたことが悪夢ではなかったことを思い知らされる。

 凄まじい一日だった。

 彼氏に押し倒されたかと思えば、涼に見つかり、折檻された挙句にさんざん淫らな行為をされ、処女まで奪われてしまった。

 記憶にあるだけで三回はされたと思う。

「まゆの成績がいまいちなので、しばらく僕の家で勉強を教える」

 帰宅した母に、涼はしれっとした顔で言った。

 義兄とはいえ、男性の家に泊まり込むなど、常識的にはおかしいが、なぜか母は涼に絶対的な信頼を寄せており、この非常識な話をすんなりと受け入れた。

「泊まるってどういうこと」

「だって、また自由にしたら彼氏となにするかわかんないし。しばらく監視下に置こうかなと」

「監視なんて……!」

 その言葉の物騒な響きはまゆを怯えさせた。

「まゆちゃん、M大学に行きたいんでしょ? もう少し勉強しないと入れないよ」

「うっ」

「成績上がったら帰っていいから」

 軟禁されてしまうような気になってきた。

「僕のところに来ないなら、お義母さんに、まゆちゃんが家に男を連れ込んでたこと言うけどいい?」

 まゆの母親の前でいい子でいなければならないというプレッシャーを利用して、脅している。なんてひどいんだろう。そんな人だと思わなかった。

 でも言いなりになるしかない。

「やっ……やめて。お願い。言うこと聞くから」

「じゃあ学校帰りに迎えにいくからね」


 放課後。

「校門にすごい車止まってるー」

「誰だ、あの危ない雰囲気のイケメンは」

 女子高の校門の前にド派手な車で待つモデルみたいな美青年がいれば、自然と騒ぎになる。

「涼くん、ほんとに来たの」

「約束したでしょ」

「仕事は?」

「テレワーク中心なんで、融通がきくんだよ。さっ、帰ろう」

「まゆがイケメンに拉致られた」と騒ぐ友人達に「兄だから」と言い訳して、そそくさと車に乗り込む。


 その後、デパートで色々今後必要な日用品を買いあさってから、カフェでお茶をすることにした。

「そういえば、あんまり一緒に出掛けたことなかったね」

「うん」

 昨夜、ひどいことをされたのに恨む気になれないのは、まだ涼を好きな気持ちが残っているからだ。

 だが、涼はしれっとした顔でいつもどおりに振舞っている。そのことにモヤモヤして、出されたケーキも味があまりしなかった。

「どうしたの? 勉強が心配? 憂いてる顔もかわいいけど」

 昔から女にもててきたのも、こういうことを平気で言えるからだろう。ますますムカムカしてくる。

 なにを言っても、真顔だから本心かどうかわからないのだ。

「足りないものは、また週末買いに行けばいい」

「いや、でもすぐ帰るしもったいないよ」

「まゆちゃん、お小遣いも少なそうだし洋服とか困ってたんじゃないの」

「あんまり興味ないから」


 一年前、突然涼が出ていってから、心に空洞ができたように寂しかった。

 年齢的には自立して当然だが、いつまでもそばにいてくれると心のどこかで期待していた分、ショックは大きかった。

 今思えば、和也と付き合ったのも寂しさを埋めるためだったのかもしれない。

 カフェを出て、涼の部屋へと向かう。


「着いたよ」

 都心にある2LDKのマンションは、男性の一人暮らしにしては、広々としているし清潔で片付いていた。

「こんなところに住んでたの」

 一見して高級マンションだとわかる。外資系企業でそれなりに稼いでいるのは知っていたが、こんなところに住んでいるとは思わなかった。

「うん。そのうちまゆちゃん呼ぼうかなって思ってたけど、思ったより早かったかな」

 どういう意味だろう。

 家を出てからはあまり交流がなくて、来たのは初めてだ。

「じゃあ、勉強するから用意して」

「え、ほんとに勉強するの?」

 てっきり昨日のように、いやらしいことをされると思っていた。

 受験も近いし、確かにちゃんと勉強しないといけない。

 その後、与えられた部屋で勉強していると、仕事の合間にわからないところを見てくれた。

「夜になったら、テストするから、ここからここまで覚えておいて。9割できなかったらお仕置きね」

 後ろから、なにやら不穏な言葉を小さく囁かれた。お仕置きという言葉に背筋がぞくりとして、なぜか体の奥が疼く。

「そんなとろんとした顔して。期待してる?」

「そんなことないっ」

 見透かされたようで、慌てて首を振る。

 まゆは一心不乱に勉強した。英単語百個を夜までに覚えないと、またいやらしいお仕置きをされてしまうかもしれない。

 成績は中の上。要領が悪いからこれでも相当努力しているつもりだ。

 ──ちゃんと勉強しなきゃ。

 雑念を振り払い、覚えようとするが、時々不埒なことが頭をよぎる。

 ──もしかして、ほんとに私のために和也くんと引き離して勉強させてるのかな。でもでも、それならあんなことする必要ないよね。

 考えていると、涼が夕飯を運んできた。

 シーフードの入ったチーズリゾットだった。

 お腹は空いていなかったが、いい香りで食欲が出てきた。

 男性の一人暮らしにしては、ずいぶんきちんとした暮らしをしているし、彼女でもいるのかもしれない。

「美味しい」

「勉強するとお腹が減るからね」

 昔から器用になんでも作ってくれた。母は忙しかったから、涼にはずいぶん助けられたものだ。

 逆にまゆは、涼に甘やかされたせいであまり料理はできない。

 涼が出て行ってからは、両親は仕事で忙しいから一人で適当に済ませることがほとんどだった。

「もう覚えた?」

「大体」

「じゃあお風呂に入ってすっきりしたら、テストね」

 言われたとおり、シャワーを浴びた。また入ってくるかとびくびくしていたが、そんなことはなかった。

「あれっ?」

 バスタオルで体を拭いていると、持ってきたはずの寝間着も下着もない。

 嫌な予感がする。

 仕方なくバスタオルを巻いた姿で涼に訊ねた。

「あのー、私の寝間着は?」

「なんかくたびれてるから捨てたよ。お義母さん、相変わらずまゆちゃんにお金かけたくないんだね」

 その言葉にぐさっとくる。

 再婚相手の父に遠慮してか、母はまゆにお金を使いたがらない。

 かといってバイトはしてはいけないと言われ、寝間着だって中学生の頃から同じのを着ていた。

「とりあえず今日はこれで。今度からまゆちゃんに必要なものは僕が買うから」

 涼の白いシャツを渡される。

 下着まで勝手に捨てたのだろうか。

 ──でもそんなこと聞けない。

「これじゃ寒いよ」

 下も穿いてないし、色々透けてる。

 かと言って着るものもないし、仕方なく素肌にシャツを羽織った。

「彼シャツしてみたかったんだよね」

「え?」

「なんでもない。そのままでいいでしょ。寒いなら抱っこしてあげるから。ブランケットかけるし。さ、テストするよ」

 涼と一緒の椅子に座り、後ろから抱きしめられる形で、勉強させられる。耳元で説明されると、ぞくぞくして肌が粟立つ。

 きっちり印刷されたプリントには英単語が百問。九十問正解しないとお仕置きとやらをされてしまう。

 ──ちゃんと覚えたから大丈夫。

 ほとんど書けたので、涼に手渡すと、赤いボールペンで丸をつけていく。

「惜しいな、後一問で合格だったのに」

「そんな……」

「でも、頑張ったし、後十五分で間違えたの全部覚えたら、今日はいいってことにしよう」

 案外甘くてほっと胸を撫で下ろす。十五分あれば覚えられる。

 覚えた単語を書いていくと、後一問というところで、手が止まる。

 この前されたお仕置きのことが、頭から離れなくなる。あの強烈な快楽。もしまた間違えたら……。

 シャーペンを持つ手が震えてきた。

「どうしたの? 最後の一個忘れちゃった?」

「あの……お仕置きって」

「もしかして、えっちなことを期待してたの? 寝るのを少し遅くして勉強増やすって話だよ」

「も、もう馬鹿にして!」

 怒って、立ち上がろうとすると、後ろから抱きすくめられた。

「嘘、嘘。ごめんね。あんまりかわいいから、からかっただけだよ。ちゃんと勉強したあと、たっぷりかわいがってあげるから安心して」

「なに言って……」

「彼氏に悪い? すごい乱れてたもんね」

「私そんなんじゃない」

 涼と交わってしまったことで、自分の中にまだ涼を好きな気持ちがあると気づいてしまった。

「どうせ卒業したらあの家から連れ出す気だったんだ」

「どういうこと?」

「まゆちゃん、一人だと危なっかしいし、嫌って言えないから悪い男に引っ掛かると思う」

 まゆの頭に「おまいう」というネットスラングが浮かんだ。

「立って」

「え?」

「立って、そのシャツ持ち上げて見せて」

 先程とは打って変わった鋭い声。

 頭がくらくらする。逆らえない。

 背の高い涼のシャツは、小柄なまゆの太ももの半分くらいまでは隠してくれる。

 まゆは、意思を失ったように立ち上がりシャツの裾を持ち上げ、そこを見せた。

「剃ったとこ、一日しか経ってないのに少し伸びてる。また剃ってあげるから」

 まゆの前に膝まずくと、吐息がかかりそうな位置からじっと見つめる。

「な、なんで」

「毛がないほうが、舐めやすいし、感度もよくなるし。ね、ボタン外そうか」

 シャツのボタンを一個ずつ外すと、胸の谷間が見えて、全裸よりむしろ卑猥な感じがした。

 舐めるような視線に、体中が熱くなり、息もあがってくる。

「見られているだけでこんなになるの? お仕置きされたくて、正解書くのやめた? ほんとは覚えてたよね?」

 涼の視線がシャツの下で硬くなった乳首にいく。

「ブラジャーもサイズが合ってなかったから捨てたよ」

「えっ! あれしかないのに」

「まゆちゃんのママ、毒親だよね。お金がないわけでもないのに、娘の成長が喜べないんじゃないかな」

 言葉に詰まる。

 幼い頃、本当の父親から突然引き離されて、涼の家に来た。

 母親からはなにも聞かされていないが、仕方なく引き取ったのではないかと思っている。

 一人ぼっちのまゆに優しくしてくれたのは、涼だけだった。

 だからこそ、恋心を押し込めて、家族として接しようと思っていたのに。

 わけがわからぬうちに、肉体関係をもってしまい、これからどうしていいのかわからない。

 この変態行為は果たして愛ゆえなのか。

「新しいの買うからサイズ、測るよ。腕上げて」

 引き出しからメジャーを持ってくると、アンダーとトップを測る。

「乳首勃ってるだけで1〜2センチは大きくなりそうだね」

「は、恥ずかしい」

 メジャーがトップに触れると、背がのけぞってしまった。

「こんなに重く育ってるのに、中学生がするみたいなスポーツブラじゃ形が崩れちゃうよ」

 シャツ越しにまゆの胸を両手で持ち上げ、ゆさゆさと揺する。

「きれいな形なのにもったいない。ネットで注文するからすぐに届くよ」

 ポチポチと手慣れた様子で通販サイトで下着を選ぶ。ちらっと見ると、扇情的で、いやらしいデザインが多い。

「そっ、そんなのお母さんに見られたら……」

「これはうちに泊まる時用。普段用はもう少し地味なのも買っておくから」

 涼が選んだ下着をつける自分を想像すると、くらくらしてきた。

「ここに穴が空いてるのもあるよ?」

 そう言ってまゆの乳首にそっと触れる。

「そ、そんなの下着として意味ないっ!」

「下着にも色々用途があるんだよ」

 全然会話が通じない。きっと買ったらまた悪いことに使うに決まっている……。

 まゆが怒っているのにも気づかず、涼はスマホでいくつか注文したようだった。

「注文したよ。明後日来るって」

 ということは、今日明日は下着なしということだ。

「下着がないと外行けない」

「うん。だから家で楽しもう。今日は金曜日だし、日曜には届くって。で、話は戻るけどさ。お仕置き、期待してたよね?」

「あ……、し、してない」

 もう言い訳できないほど、足の間が濡れている。

「せっかくだから、他の場所も測ろうか」

「えっ?」

「足開いて。割れ目は何センチかな」

「な、なんの意味が」

「ん、僕の入るか心配で。んーまぁ慣れたら大丈夫だと思うけど」

 濡れそぼったところへメジャーを当てると、これならいけるかと一人納得している。

 あまりの異常な行為に、まゆがドン引きしているのも無視してあちこち計測している。恥ずかしいところを隅々まで、調べられ頭がおかしくなりそうだった。

「こんなちっちゃなとこに受け入れるの大変そうだよね。入るけどさ」

「入らなくていい……」

「ふふ、かわいいな。ちょっと待って」

 隣の部屋から一眼レフのカメラを持ってくる。

「え、写真なんてダメ……やめて」

 もし流出したら、とんでもないことになる。

「大丈夫だよ。顔は撮らないし、パソコンにも移さないから。もう少しシャツ上げて。お臍の上まで」

 駄目なのに、命令されるとつい従ってしまう。

 もともとおとなしくて従順な性格ゆえ、上からものを言われると断れない。そのことも涼はわかっているのだろう。

 おずおずとシャツを上げ、なにも履いていない剥き出しのそこを見せた。

 もう太ももまでぐっしょりと濡れている。

 二人だけの部屋にシャッター音が響き、フラッシュの光がなにも身に付けていない下半身を照らす。

「ね、自分でする時はなにを想像するの?」

 まゆは絶句した。

 まゆだけの秘密。

 一年前、風邪を引いて朦朧としている時、涼が看病してくれた。

 その時に、妙な夢を見た。

 涼と裸で抱き合ってキスしている夢だ。

その頃から、その夢を思い出しては時々自分を慰めるようになった。

だが、想像の中の涼は現実のように変態行為を強いたりしない。現実とは大違いの少女漫画のワンシーンのような美しいものだ。

「……したことない」

「ふぅん。ほんとかな。まぁいいや、これからは僕がまゆちゃんの欲求不満を解消してあげるからね」


 かがんだ涼が、まゆを下から撮る。

「もう少し足開いて。大事なとこが見えにくい」

「や……、だめぇ。まゆの恥ずかしいとこ撮らないで」

「ふふ。太ももにえっちな液が垂れてきてるよ。後で一緒に写真見ようね」

 ひとしきり下半身の写真を撮ると、今度はシャツの前をはだけさせて、胸まで露出させた。

「乳首さっきよりもっとビンビンになってるよ。写真撮られて興奮してるね」

「あ、ん、いや。はぁ……」

 フラッシュの光や、シャッター音にまで感じてしまい、撮られるたびに喘ぎ声まで漏らしてしまう。

「写真撮られただけでイっちゃいそうだね」

「あ……は、恥ずかしい」

 言われたとおり、このままだと触れられもせず絶頂してしまいそうだった。

 足をがくがくと震わせ、立っているのが難しくなったまゆを抱きかかえ、今度は椅子に座らせた。

「肘掛けに足かけて。足思い切り開いて」

 恥ずかしいところを開いたまゆを、舐めるような目で見つめると、撮影を再開した。こんな異常な行為が許されるのだろうか。もしかしたら、これは夢の中の出来事ではないのだろうか。

 催眠術でもかけられたように言いなりになってしまう。

「濡れて光ってるよ。穴のとこぱっくり開いて、物欲しそうにしてる」

「も、駄目……あっ」

 本当に言葉だけで達してしまった。椅子の上で足を大きく開いたまま、がくがくと腰を揺らす。

「すごいよ、まゆちゃん。こないだまで処女だったのに、脳イキなんてさ」

 涼がベルトを外して、まゆに近づいてくる。

「前戯しない男はサイテーだと思うけど、今日は写真だけで、かなり感じちゃってるから、このまま挿れるね。ちょっとお仕置きっぽさも出るし、いいよね」

 すでに先走りで濡れた涼の男根を見て、まゆは息を呑む。

「お尻叩かれるのも好きだよね」

「す、好きじゃない」

「ふふ、まゆちゃん嘘つく時、目逸らすよね。でも今日はよく勉強したから甘いお仕置きにするよ」

 濡れて開いた蜜口に、大きな亀頭を押し付けて、焦らすように先端を当てた。

「あぅっ、ひゃぁ」

「まゆちゃん、次の生理予定日いつ?」

「ふぇっ? 明後日」

「ならいいかな。このまま挿れるね」

「や、やめて。それだけは」

 恐ろしいことを言いながら、先端を割れ目にそってこすりつけてくる。恐怖に慄いた。だが、昨日知った強烈な快感を体は決して忘れていない。

 粘膜同士が直接触れ合うと、本能的にそれを求めてしまう。

「だ、め。涼くん。そんなことしちゃいや」

「んじゃ先っぽだけ」

「ぃやあぁああ」

 避妊具もつけずに、ガチガチに硬くなったものが粘膜の壁を突き破るように入ってくる。

 前回と違い、涼の熱を直接感じ、怖いのにものすごく感じてしまう。

「はぁーッ、あっ……な、なんでぇ、赤ちゃんできちゃう」

「ん、外に出すよ。できても責任取るよ」

 ──狂ってる。

 まゆの体や将来など考えもせず、だた快楽のためだけに、生で挿入している。

 憤っている頭とは裏腹に先っぽの部分の段差に直に擦られ、体が反応してしまう。

 身勝手な涼への絶望を感じつつ、すでに濡れて柔らかくなった粘膜は、欲望をすんなりと受け入れてしまった。

「すんごい吸い付いてるよ、気持ちいいね。まゆちゃんのココ、すっごい素直で正直だから大好きだよ」

「吸い付いてなんかないッ」

「下見て。すごいヒクヒクしてるから。欲しくて欲しくて泣いてる」

 恐る恐る見ると、濡れた粘膜は涼の剛直に絡みついている。まゆから溢れた体液で、涼もぐっしょりと濡れていた。

「気持ちいいって言って」

「んっ。抜いて。怖い」

「うん。まゆちゃんがきつく足絡めてるから、抜けないんだけど」

 無意識に涼の腰に足を絡め、自分から密着しているのに気づいた。

「ひっ……ちが、私ほんとに抜いてほしい」

「わかったよ。じゃ、動かないからまゆちゃんの中、味合わせて」

 動くのをやめると、刺激がなくなった蜜襞が、物欲しそうにびくついているのが自分でもわかる。

 自分の体の浅ましさに、恥ずかしくて顔を真っ赤にして耐えた。

 駄目だと思うほどに、きゅっと締め付けてしまう。

「ふふっ。かわいいね」

「ひぁっ……、んぁ」

 内部が縮こまると、中にある涼の形がしっかり伝わった。

 カリ高の部分で思い切り内壁を擦ってほしい。

 耐えきれず、まゆは無意識に腰を動かしていた。

 涼は、嬉しそうにそんなまゆを見つめている。

「まゆちゃんは本当に気持ちいいのが好きなんだね。動いてほしい?」

 まだ残っている理性が、涼を拒絶する。

「いやっ! 好きじゃない」

「本当に下半身は淫乱なのに、あくまで嫌がる振りするんだね。まぁ、そんなところもかわいいけど」

 再び動き出した涼の、先端が奥まで届いて、まゆは泣きながら喘いだ。

 涼はまゆの反応を見ながら、弱い部分を見つけると執拗にそこを刺激した。

 腰を密着させたまま、ぐりぐりと押し付けられると、すぐにでも気をやりそうになって、必死に耐えた。

「感じるんだね。まゆちゃん。奥ももっと感じるように教えてあげるからね」

「……んんっ」

 まゆが限界なのを見て楽しそうに、涼がゆっくりと的確に同じところをゆっくりと擦るように腰を動かす。

 焦らされてば焦らされるほど、弾けた時の快感が大きくなると知っているのだ。

「イきたい? 生でイかせてっておねだりして?」

「はぁ……んっやだ」

 口で嫌がっても、意地を張るのも限界だった。早く楽になりたい。

 言わないまゆを涼がさらに焦らす。まゆも必死に腰を揺らすが、自分ではまだうまくイけない。涼にしてほしい。

 媚びるように涙で滲んだ目で上目遣いに見つめる。

「言わないと中に出しちゃうよ」

「ひっひどい」

「ほらほら、早く言って」

 とんでもない脅迫に、恐ろしくて屈してしまう。言えば抜いてくれるのだろうか。

「な、生でイかせて……」

「いい子、いい子」

 まゆの子宮の入り口をぐりぐりと刺激し、涼自身ももはや興奮で自分を制御できないようだった。

 興奮で膨らみ切った剛直に激しい出し入れを繰り返され、このままでは射精されてしまうのではと恐ろしくなる。

「りょ、涼くん駄目。中で出しちゃ……あぁあああん」

「ごめん、まゆちゃん。やっぱり出すよ」

「やぁっ……許して。お願い」

 そのままずぶずぶと激しく腰を何度も打ち付けられ、理性が飛ぶ。

「イきそ?」

「あぅ、ん」

「我慢しないで」

「あ、イく。イっちゃう」

「イっちゃったね。ん、すっごい締まってる。まゆちゃんの中、気持ちよすぎる」


 駄目だと思うと余計に感じてしまい、涼の剛直をきつく締めあげ、射精を促してしまう。

 いけないことをしている背徳感で絶頂してしまった。搾り取るような収縮のせいで、涼も追いつめられ吐息が荒くなっている。

「出すよ、まゆちゃん。一番奥で」

 涼の動きが激しさを増したかと思うと、中に熱いものが迸った。

「ふっ……あぁん。涼くん、中に出ちゃってる」

「ん、責任取る。結婚しよ、もうできるでしょ」

 こちらの意思などお構いなしで欲望をぶつけられ、責任もなにもあったものではない。

 まゆが逃げようとすると、涼は腰を押さえつけて、吐精が終わるまで、中に出し続けた。

 その絶望的な快感に、まゆはもう涼から逃れられないことに気づいた。

 圧倒的な虚無感に襲われ、自分の心身をコントロールすることができなくなっている。

 がくがくと下半身を震わせるまゆをベッドに移すと、涼は囁いた。

「今日はこのまま寝ようか」

 全裸のまま重なるようにして抱き合っていると、もうなにもかもがどうでもよく、永遠にこの快楽に身を委ねたいと、そう願ってしまう。