五章 奪われた処女



 浴室で乱れに乱れて立てなくなったまゆを運び、涼は部屋に運んだ。

 出会った頃を思い出して感傷的な気持ちになっていた。

 濡れた体をバスタオルで拭き取り、ベッドに寝かせると、まゆの部屋からスマホの着信音がした。

 涼がスマホを見ると、ポップアップにまゆの彼氏からのメッセージが映る。

「さっきはごめん……。好きだからついやっちゃった。我慢できなかった。お兄さん怒ってない? 大丈夫?」

 涼は、スマホを放り投げ、まゆのもとへ向かった。

 まゆが男を作るなど、まだ先だと思っていて、油断した。

 女子高だし、母親に厳しい躾をされていたから、バイトもできずに出会いもないと思っていた。

 成長しどんどん女らしくなっていくのを見て、いつかは自分のものにしたいという欲を抑えに抑えてここまできたのに、あっさり男を作り抱かれそうになっていた。

 彼氏に胸を吸わせて、下着を濡らしていたまゆ。

 家族でもある以上、半端に手を出すのはよくないと我慢してきたのに、あんな現場を見せられて正気でいられるはずがない。

 大切に何年も待っていたのに、あんな小僧に持っていかれるところだった。

 嫉妬に狂って、欲望をぶつけたが、後悔はしていない。

 少し早まったが、いい機会だった。

 彼氏が好きだろうと自分のことを男として見ていなかろうと、まゆを渡すことはできない。

 彼氏でなくても気持ちよければ体はちゃんと反応するのだ。

 これから力づくで体に教え込むしかない。

 まゆの気持ちなんぞどうでもいい。

 今夜、まゆを自分のものにする──。

 涼はそう決めた。





 目が覚めると、自分のベッドで寝ていた。

 いつもと違うのは、涼が隣にいることだった。

「起きた? 抱っこして連れてきたんだよ」

「あ、あの……」

 先ほどした行為は一体なんだったのか。

 聞きたいが聞けない。見るとパジャマも着せてくれたようだ。

「まゆちゃんの感度がすごくて、びっくりした。ちょっとやりすぎたけど仕方がないね」

「仕方がない?」

 あれだけやりたい放題しておいて、どういう感覚をしているのか。

「まゆちゃん、思ったよりいやらしい体してるから、このままじゃすぐ誰かにヤられちゃうと思うんだ」

「え?」

「だから、そうなる前に抱くことにした」

「な、なにを言っているの」

 涼はいつも自分の前では優しくて、怒った顔すら見たことがない。

 だから今日自分に働いた無体がまだ信じられずにいる。

 母親に怒られそうな時も、いつもかばってくれていたというのに。

「義妹なんてさ、他人なんだし何の問題もない」

「も、問題あるよ」

「むしろ今まで耐えてた自分を褒めてあげたい」

「褒めるとこじゃないでしょ。むしろ後悔して!」

 こんなことが両親に知られたら、ただで済むはずがない。

 そんな涼が意味不明な台詞を吐いて、やわらかなキスをおでこや頬に繰り返す。

「こんなことだめだよ」

「なんで?」

「涼くんは私のお兄さんでしょ。彼氏とするよりおかしいよ」

「そう……男として見れないって言うなら、記憶を上書きしてもらうしかないな」

 拒否すると涼が獲物を狙う獣のような目に変わる。起き上がり、服を脱ぎ捨てると、筋肉質の体が露になる。

 昔から文武両道で、勉強もスポーツもできる涼はまゆの自慢だった。涼に女性の影があれば嫉妬もした。

 鍛え上げられた筋肉の美しさに改めて目が釘付けになる。

 盛り上がった上腕二頭筋などは、美しいというよりいやらしさまで感じる。

 一気に心拍数が跳ね上がる。

「そんなに見てどうしたの」

「み、見てないったら」

 慌てて目を逸らすが、再び上にのしかかられて、息もできない程に抱きすくめられてしまう。


 抱き寄せられると、分厚い胸板を直に感じて、どきどきする。

 異性として涼が好きな気持ちはまだ残っていたが、だからといって今日の無体はあんまりだ。

 身体を押し返そうとするがびくともしない。

「好きだよ」

「嘘……」

 その言葉はまゆの抵抗心を無にしてしまう力があった。

 頬に口づけられ、もう一度好きだと言われると、涼の腕の中で急激に力が抜けていく。

 頬や瞼にキスされると、ますます力が入らない。

 やがて唇同士が重なる。

 背中をあやすように撫でられると、それだけで感じてしまう。

 首筋や耳を涼の吐息がくすぐり、まゆも小さく声を漏らす。

「あ……っ」

 身体の輪郭をなぞっていた大きな手が胸元の膨らみを捕らえ、ゆっくりと下からもみあげられた。

 そのまま押し倒されてパジャマを胸の上まで上げられてしまう。

 剥き出しの乳首が空気に触れて硬くなる。見られていると思うと、意識がそこにいく。

 涼は乳首にそっと口づけてから、そのまま口の中に含んだ。胸を揉まれ、舌で転がされると中心が芯を持って立ち上がる。

「ここ、1日に二人の男に吸われちゃったね」

「そんなこと言っちゃやだぁ、や、やめて…っ」

 二人ともまゆの意思など無視だったのに、そんな言われ方をするのは納得いかない。

 先ほど散々刺激された胸がまだじんじんしている。

 一度口を離し、ほぐすように両方の胸を指で摘まんだかと思うと、涼は大きく口を開けて吸い付いた。

 柔らかく舌で押したり、唇で挟んだりされると、体が疼いて仕方ない。

「彼氏にされるのと、どっちが気持ちいい?」

「はぁっ……! そんなの比べたくない」

 涼だと答えればよかったのかもしれないが、言いたくなかった。涼は躍起になったように、まゆの胸を貪る。

「好きなものは最後に取っておくタイプなんだけど、横取りされそうならすぐ食べたほうがいいかなって」

「そんなに吸ってもなにも出ないからぁっ。あー、んっ」

「まゆちゃんのおっぱい、美味しいよ。白くて柔らかくて、先っぽなんか小さいのに感じやすくて」

 まゆに見せつけるように、舌で卑猥に舐めあげてくる。

「恥ずかしがっててかわいい。もっと吸うからね」

 胸を吸いながらも、手でまゆの秘裂を指で撫でる。くちゃりと、卑猥な音がした。さきほど嬲られたそこは、すでに花びらが開き、蜜を垂らしている。

「あ、同時にしたらやだ」

「お風呂であんなに出しちゃったのに、まだえっちな液が止まらないんだね。また飲んで欲しい?」

 上目遣いに見られ、先ほど恥ずかしい部分を散々舐められたことを思い出す。

 ふるふると首を振る。あんなことをまたされたら、今度こそおかしくなってしまう。

 涼は胸から唇を離し、体を起こした。

「もったいないから飲むよ」

「ああぁーっ」

 再び恥ずかしいところをぱっくりと開かされてしまう。

「びらびらのとこ、右のが少し長いね。膨らんで皮から顔出してるね。自分のって見えないから、今度鏡で見てごらん」

「見たくないっ」


 じっくり中を覗きながら、他の部分も手で触れたりして、形を確認している。足を閉じようにも力が強くてかなわない。

「見られて興奮してるの? もっと垂れてきた。無理やりされても感じちゃうんだ」

 両足の間に顔を埋め、最も敏感な部分に舌を絡めた。

 唇をつけると音をさせて、美味しそうに愛液を啜っている。

 左右の陰唇を交互に舐めてから、割れ目の部分をすーっとなぞり、敏感な突起に触れたかと思うと、また下に戻ってしまう。

 あまりのもどかしさに、まゆは自分から足を開いて腰を反らした。

「ふふ、感じてる?」

「か、感じてない。あぅっ」

 認めようとしないまゆを懲らしめるように、軽くクリトリスに歯を当て口での愛撫に専念し始めた。

 体の力が抜け、軟体動物のように芯を失って、体が溶けてしまいそうだった。

「あー、まゆのそこに舌入れちゃいや。クリも吸わないで」

 抵抗虚しく長い舌が体内に出たり入ったりして、時々思い出したように敏感なところに吸い付いてくるから、もうたまらない。

「ふぁっ。あッ。あぁあ」

 くちゅくちゅと指も使い追いつめられると、口調が幼い時のようにたどたどしくなる。

「すごいやらしいな。ねぇ、どうして昔みたいにお兄ちゃんて呼んでくれないの?」

 異性として意識するようになってから、涼くんと名前で呼ぶようにした。

「だって、涼くんはお兄ちゃんじゃないもん」

「うん、でもちょっと呼んで。興奮する。悪いことしてるみたいで」

 そんなふうに呼ばれて興奮するなんておかしい。

「もう終わりにして」

「まゆのいやらしいところ舐められてイっちゃうって言ったら、最後までしない」

「な、舐められてイっちゃう……」

 最後までしないでくれるならと、羞恥に耐えてその言葉を言う。

「はは。やっぱりまゆちゃんチョロいな」

 薄く笑われ、いやらしい言葉を言えと言われ従ってしまった自分が嫌になる。

「びくびくしてるけど気持ちいい?」

「いや、終わりにして」

「嫌なのに僕の頭押さえつけて、もっとしてほしいって言ってるようなものだよ」

 もう我慢の限界で理性は飛んでいた。舌が意思を持った独立した生物のようにまゆの敏感なところを這いまわり、離れようとしない。

 複雑な形状を確かめるようになぞったり、穴に入ってきたり、敏感な突起を貪ったりやりたい放題だった。

「はぁ……っ。はぁ、も、駄目。ほんとにイっちゃうっ」

「ん、いいよ。何度でも気持ちよくしてあげる」

 涼の絶妙な舌技に、まゆは涼の顔に押し付けながら絶頂した。

 ようやく許されるのだと、ぐったりと横たわる。

 これでやめてくれると思った矢先、起き上がった涼がコンドームをつけ、そそりたったものをまゆの下腹部に押し付けた。

「さ、最後までしないって」

 だからあんな恥ずかしい言葉も言ったのに。

「『まゆのいやらしいところ』って言葉が抜けてたから駄目。大丈夫だよ、優しくするからね」

 言い終わると同時に、熱くて大きなものが侵入してくる。騙されたのだと知るが男の力で押さえつけられてはどうしようもない。

 めりめりと粘膜が広げられ、内臓が圧迫される気がした。

「あー、さすがにキツイね。処女って嘘じゃないのかな」

 まだ半分も入っていない。ゴムごしにも熱い体温を感じて、粘膜がヒリヒリとした。

「これで半分」

「怖い。こんなの入らなっ」

 すでに奥まで犯されている気がする。

 ゆっくりねちねちとしたら動きで、確実にどんどん入ってくる。

「奥のほうはさ、じっくり開発するから。まずは入り口のとこ擦るね」

「ひぁっ? あっ」

 入り口の少し先にある感じやすいところを見つけると、エラの張った亀頭でぐりぐりと刺激し始めた。

「Gスポットっていうんだよ。ここ。今度教えてあげるから自分でもいじってみて。もうしてるかな」

 恐ろしいことを言いながら、まゆのお腹を上からさする。

 まだひりついた痛みが強いが、ゆっくり動かすたびに体が馴染んでいくのがわかった。

「少し出血してるね。疑ってごめん。まゆちゃんがあまりに感度がいいからさ。初めてなのに彼氏じゃなくてごめんね。でももう渡さないから」

 合意もない行為で、涼に初めてを奪われてしまった。

 彼氏である和也への申し訳なさで、罪悪感が募る。

 なによりこんなめちゃくちゃなことをされて、体が反応し、悦んでしまっている。

 情けなさにほろりと涙を流す。

 胸をやわく揉みしだかれたかと思うと、乳首をきゅっと摘ままれる。

「ふふ。こうすると締まるんだ。連動してる」

「そ、そんなの知らないっ」

 涼の腕に爪を立てて首を振るが、涼の動きがねちっこさを増してくる。

「ん、ちょっと我慢してね。力抜いて」

「あーっ、だめぇ」

 ゆっくり動きながら、右手で乳首を、左手でクリトリスを円を描くように撫でられると、わけがわからなくなって髪を振り乱す。

 あまりの気持ちよさに、もうどうでもよくなってきて、淫らに涼の腰に足を絡めてしまう。

「は……駄目。そんなにあちこちいじったら、いや」

「嫌なの? 本当に?」

 相変わらずまどろっこしいくらいのゆっくりとした動きで、まゆをじわじわと追いつめる。

 涼の下腹が自分の蜜でぐっしょりと濡れているのが見えた。

 信じられないくらい太いものが自分の体内を出たり入ったりしている。

「大事にするよ。まゆちゃんはいつか僕のものにするつもりだったから」

 奥のほうまでとんとんと叩くように刺激されると、内部が縮こまってくる。涼の腰に足を絡め、甘ったるい喘ぎ声を漏らす。

 体液が絡みついて、動きがスムーズになるにつれて、どんどん気持ちよくなってくる。

「まだ中じゃイけないだろうから、こっちでね?」

 血液が集まり硬くなった突起を撫でられると、快楽が弾けた。

 まゆのクリトリスを指でくりくりといじりながら、ピストンを早める。すると快楽が加速していくのがわかる。

「だ、めぇ。そこ……いじらないで。はぁ…っ」

「まゆちゃんイイ?」

「よくないっ。あ、やらぁあ」

「よだれ垂らして、蕩けそうな顔して言っても説得力ないよ」

「あ、イく……」

「気持ちよさそうな顔してる。かわいいね」

 執拗で濃厚な愛撫に、強制的に絶頂させられてしまった。

「初めてなのにイっちゃったんだ……。嫌なのに気持ちいいのには勝てなかったね」

 意思とは無関係に体が勝手にきゅうきゅうと中のものを締め付けると、涼もたまらなかったようで激しい抜き差しを繰り返した。

「すっごい美味しそうにしゃぶりついてるよ。これからまゆちゃんがもっと気持ちよくなれるように、体に教えてあげるからね。はぁっ……」

「イったばっかりだから、動かしちゃ……ふあっ」

「すっごいかわいい。はぁ、たまらない」

 嘲るように笑ったかと思うと、動きが早まり、涼も限界に近づいているようだった。

 絶頂したばかりのまゆに、もう遠慮はしないとばかりに激しく腰を打ち付けた。

 荒い吐息と汗で濡れた肌を感じると、涼の男らしい体が目に入る。

「はぁ、まゆちゃん、出すよ」

 涼の動きが一段と激しくなったかと思うと、やがて止まり、まゆの上に覆い被さる。

 腰を深く沈めたまま涼も欲望を放ったようだ。

 涼が自分の中で果て、どくどくと脈打ちながら、自分の中ですべて吐き出したのがわかる。

 まゆは無意識に涼の背中に手を回し、再び意識を失った。