すべての戦いが終わってから三ヵ月。

 グレンの身体も無事に回復し、王宮にやってきていたフォルブレイズ家の面々は全員そろって故郷に戻ってきた。

 シズルも爵位を得たからといってすぐに魔族領に行くわけではなく、しばらくは王宮から派遣された部隊が魔族領を調査するらしい。

 そのため今しばらくはフォルブレイズ家の一員としていられることになるので、久しぶりに実家でゆっくりたんれんできるな、と思っていたのは一ヵ月前まで。

「はーいシズル様。それじゃあちょっと腕を上げてくださいねー」

 シズルは今、自身の部屋でマールに着付けをされていた。

「ねえマール、自分で着替えられるんだけど?」

「んふふー。今日という今日は絶対にダメですよー」

 ご機嫌に白のタキシードを着せていくマールは笑顔なのだが、その背にはすさまじいプレッシャーがあった。

 この役目だけは絶対に誰にも譲らないと、そういう確固たる決意を感じたのだ。

「昔は小さかったのに……いつの間にか背も追い越されてしまいましたか」

「うん……マールには子どものころからずっと一緒にいてもらっちゃったね」

「泣きながら生まれてきたことだって知ってます。おしめだって替えて、一緒に寝て、逃げ出すシズル様を捕まえて……こんなに格好よくなって……」

 キュッと白いネクタイを締める彼女が少しだけ涙ぐんでいたので、シズルはそっとぬぐおうとする。

 だが彼女は軽快な動きでそれをけてしまった。

「駄目ですよシズル様。今日はとても大切な日なんですから、私のことじゃなくてあの人のことだけを考えててください」

「マールは家族だよ?」

「家族でもです」

 そうしてすべての準備を完了させたマールは微笑ほほえむ。

 いつものように太陽のように明るく、この異世界に転生したときからずっとそばにいてくれた日常。

「とっても格好いいですよ、シズル様」

「うん、ありがとう」

「それじゃあ私はこれで……シズル様、逃げ出しちゃ駄目ですからね」

「ここで逃げたら、最低すぎるでしょ」

 マールの言葉にシズルは思わず苦笑してしまう。

 そうして彼女が退出し、それと入れ替わるようにグレンとイリーナが入ってきた。

「まあシズル、とっても格好いいわね」

「母上……ええ、マールが着付けてくれましたから」

 イリーナはゆっくり歩いてシズルの傍に来ると、優しくそのほおに触れる。

 目が見えるようになっても、彼女はこうやって触りながら微笑むのだ。

 それがシズルのことを一番知ることができるから。

「立派になったわ。本当に、どこに出しても恥ずかしくない自慢の息子よ」

「母上……」

「そりゃ俺とお前の息子だからな!」

 グレンが笑いながら手を伸ばしてくるので、シズルはそれを避けるように距離を取る。

「……なんで逃げやがる?」

「父上が今、せっかく整えた髪の毛をガシガシとでようとしたからですよ」

「ほ、ほほぉ」

 悪い笑みを浮かべたグレンは、再びシズルに近づこうとする。

 野生の本能のようなものか、逃げようとする相手を追いかける習性があるらしい。

「それなら、全力で逃げてみイテェ!?

 言葉の途中でいきなり地面に倒れるグレン。

 その背後にはエリザベートが立っており、その手には光り輝く扇子が握られていた。

「息子の晴れ舞台に、いったいなにをしているのでしょうか?」

「あ、エリザ……? いやなに、せっかくだからもうちょっといい男にしてやろうと思って……」

「もう十分いい男ですよ、シズルさんは。ええ、家族に心配をかけるような人とは違って」

「うっ……」

 普段は豪快に笑って好き勝手に生きているグレンであるが、エリザベートの前でだけは大人しい。

 それは決して怖いからというわけではなく、れた弱みだろう。

 そう思わないと、王国の英雄としての威厳がなさすぎるし情けなさすぎる。

「相変わらず親父はお袋に弱ぇな」

「ふっ……そうですね」

「あっ? おいシズル、お前なんで今一瞬笑った?」

「いえいえ、なんでもないですよ」

 おそらくホムラも同じようになるだろうなぁ、とローザリンデのことを思い出していたなど、口が裂けても言えない。

 それを言ったらきっとホムラは怒って攻撃してくるだろうし、そうなったらせっかくの晴れ舞台が台無しだ。

「……それじゃあ、行ってきます」

 家族全員に見送られて、シズルはゆっくりと歩き出した。


 十年前、ルキナと初めて出会ったとき、この世のものとは思えないほど美しい人形のようで、触れてはいけない芸術品だと思った。

 多分それは『加護なし姫』と呼ばれた彼女のくらい感情を無意識に読み取ってしまったのだと思う。

 ──私は今とても幸せです。貴方あなたのように国を繁栄に導くお方のために生きることができるのですから。貴方はただ、私を都合のいい女として扱ってくだされば、それでいいのです。

 心を殺しながらそう言った少女は、まだ七歳だった。

 当時、シズルは彼女の境遇に同情し、大人たちの理不尽な要求に怒り、そしてこの婚約者を絶対に幸せにしてみせると誓った。

 そして今──白いベールをかぶり、ウェディングドレスを着た少女が幸せそうに微笑んでいる。

 この笑顔は、決して作り物ではない。

「ルキナ、れいだよ」

「ありがとうございます……その、シズル様も格好いいです」

 そんな子どものような言葉を伝え合うと、お互いに顔をあかくしてしまう。

 婚約が決まってから十年。

 学園時代もずっと傍にいて、誰よりもおもっていた少女は強く、そして美しく成長した。

「いや、違うか……」

 思えばルキナは最初から綺麗だったし、自分よりもずっと強かった。

 自分のように大人だった人間が転生したのではなく、普通の少女が大人たちの悪意に対して長く耐え続け、それどころか己の立場を明確にして努力を続けていたのだ。

 普通なら親に甘えたい年頃だったはずなのに、彼女は己のできることを必死にやってきた。

 そして彼女がいなかったらきっと、今の自分はないとシズルは思う。

「シズル様?」

「ちょっと昔を思い出してた」

「昔……ですか?」

「うん。ルキナと出会わなかったらどうなってたかなって」

 母の身体の自由を奪ったのは自分だ。

 そんな自責の念にとらわれていた過去の自分を思い出すと、思わず顔をしかめたくなってしまう。

 きっとただ強さだけを求めて修行に明け暮れ、本当に大切なことを見失い、そして今よりもずっと弱かったことだろう。

 それどころか、母を救うことすらできなかったに違いない。

 なにせエリクサーの存在を教えてくれたのは、ルキナの傍にいる大精霊なのだから。

「ああ、そうか……俺とルキナが出会うことはきっと、運命だったんだね」

 シズルは雷神様によって転生することになった。

 それはかいじゃヨルムンガルドを討伐するためだったのかもしれない。

 しかし、もしこれまでの自分の歩みが少しでも違っていれば、あの世界をらう蛇を滅ぼすことはできなかったはずだ。

「私は運命という言葉が嫌いでした。それは変えようのない未来だということだったから……」

「うん」

「だけど今は違います。もしこれまで歩んできた道のりが本当に運命だったというなら、こんなにうれしいことはありません。だってそれは、何回同じ人生を歩んでも、シズル様と出会えるということなんですから」

「うん」

 そう言って微笑んでくれるルキナの手をそっと握る。

 ルキナと出会ったから自分は彼女を救いたいと思い、そしてヴリトラと出会って強くなれた。

 その戦いがきっかけで、闇の大精霊ルージュから母を救う手立てを知ることができて、フォルセティア大森林に向かうことになった。

「そっか……あれがなかったらローザリンデやイリスとも出会うことはなかったのか」

 戦友であり、そして友人である大切な二人。

 彼女たちと出会わなければ、あの大森林は神喰らいの魔獣フェンリルによって滅ぼされていた。

 魔王軍との戦いではフォルブレイズ家は敗北し、大陸の地図から消えていたに違いない。

 なにより、自分は世界蛇ヨルムンガルドにも勝てなかったはずだ。

「ここまでの未来はずっとつながっていたんだ。だから──」

 ルキナと出会うことは必然で、運命で、そしてこれから続く未来でも大切なみちしるべなのだろう。

「行こうか」

「はい」

 白いヴァージンロードを共に歩いていると、柔らかいハープの音とともに家族や仲間たちの祝福の声が聞こえてくる。

 そんな祝福された道をルキナの歩みに合わせるようにシズルもゆっくり進み、二人揃って神父の前に立った。

「シズル・イシュタールは、ルキナ・ローレライを妻として愛し、敬い、慈しむことを誓いますか?」

「誓います」

 神父の前で誓いの言葉を告げたシズルは、指輪を彼女の細い指にめる。

 それはかつて贈った子ども用の指輪ではなく、一生添い遂げると約束するためのもので──。

「これからずっと幸せにするから、一生傍にいてください」

「はい、シズル様」

 ステンドグラスから反射する太陽の光の下、ルキナのベールを上げると、キラキラと妖精たちが舞うような光が飛び交った。

 そして白いウェディングドレスとは対照的な、美しく輝くくろベにいろの瞳に涙を浮かべたルキナの顔があらわになる。

「ああ……本当に綺麗だ」

 この光景は自分だけが見られるものだと思うと、凄まじい幸福感に包まれ──。

「ルキナ……」

 シズルはとても繊細な宝石に触れるようにそっと涙を拭うと、ゆっくりと顔を近づけて、誓いのキスをするのであった。

 結婚式が終われば、そのあとは披露宴。

 異世界でもそれは変わらないようで、シズルはルキナと並んで座りながらその開始を待っていた。

「さあテメェら、パーティーの始まりだぁぁ!」

 名実ともにフォルブレイズ家当主となったホムラはグラスを高々と掲げると、貴族とは思えない乾杯の音頭を取る。

 あちこちからグラスが重なる音が響き渡り、ワイワイと楽しそうな声が会場を包み込んだ。

 周囲の人々は笑みを浮かべて談笑をしている。

 パーティー会場には自分たちを祝うために多くの貴族が集まっているのだが、そのほとんどが知らない顔ばかりだ。

「うーん……」

「どうされました?」

「いや、ちょっと多すぎだなぁって。俺はもっと身内だけでできればよかったんだけど」

「あはは……シズル様の知名度を考えれば仕方がないですよ」

「いやいや、知名度っていうならルキナの方だと思うけど」

 なにせルキナはローレライのとして、大陸で名をせているのだ。

 それに彼女の生家は王国の四大貴族であるローレライ公爵家。

 王族の次に位の高い貴族であり、多くの貴族たちと関わってきたことだろう。

 それに対して元々フォルブレイズ家は他家とのかかわりが薄い。

 王侯貴族側からすれば、強力な武力を持つがなにをするかわからない厄介者。

 フォルブレイズ家側は権力抗争に巻き込まれたくない。

 そんな両者の思惑が一致した結果、魔族領との国境を守護するという名目もあってお互い関わらないに越したことがないと、近づき合わなかった。

 そのため、実は社交界デビューすらしていないのだ。

「お主ら二人はもう少し自分たちのことを客観的に見た方がいいな」

「あ、お帰りヴリトラ。楽しんでる?」

「うむ! 今日のパーティーは普段と違って豪勢だから集めがあるな!」

 黄金色の子龍はシズルの隣に用意された小さなテーブルに持ってきたお皿を置いていく。

 色どりどりに料理が取り分けられたそのお皿は、なんとなく彼のちょうめんな部分が出ていて少し面白い。

「次はサラダ類を集めて……その後はスープだな」

「それ全部食べる気?」

「当たり前だ。今日出てる食べ物は今日しか食べられないのだからな!」

 そんな名言のような迷言を残して、ヴリトラは新しいお皿を手に再び料理の載ったテーブルへと向かっていった。

「……ずいぶんとパーティーを満喫してるみたいだね」

「ヴリトラちゃん、あんまり食べすぎたらまん丸になっちゃいます」

「もう結構丸いからなぁ」

 どうも最近はまたマールと変な本にハマっているらしいし、大精霊とは思えない自堕落っぷりだ。

 今日たくさん食べるのはいいとして、今度はダイエットさせないと。

 そんな風に思いながらヴリトラを見ていると、彼は新しく出てきた料理を見て嬉しそうに突撃していった。

 あれが最も新しい大精霊だなんて、きっと誰も思わないだろう。

「まあでも、楽しそうでなによりだよ」

「ふふ、そうですね」

 ヴリトラの動きを見ながら二人で談笑していると、来賓の相手をしていたホムラが、ローザリンデを連れてやってきた。

「ようシズル。おめでとさん」

「お前は、もう少し貴族らしい挨拶ができんのか?」

「ああん? これが俺なんだから仕方ねぇだろ」

 戦闘時と違ってスーツを着込んだホムラは、元々端正な顔立ちをしているだけあってとても似合っている。

 シズルと違ってホムラに婚約者がまだいないことは有名な話。

 周囲にはまだ婚約者の決まっていない令嬢もいて、その視線を独り占めしている状態だった。

「……まったく。ああシズル、それにルキナ様、おめでとうございます」

「うん。ありがとう」

「ありがとうございます」

 普段のストレートヘアをふんわり編み込んでいるためかいつもより色気があり、『絶世の』という言葉が付く美女であるローザリンデには、周囲の男性たちの視線が一身に注がれていた。

 そんな二人が並んでいると華があるなと思う。

「こんなガキだったシズルが結婚か……まったく時間がつのは早いぜ」

「俺がそんなに小さかったら、兄上も十分小さいですよ」

 思えば、シズルにとってホムラは兄であり、そして長年連れ添った悪友のような存在だ。

 何度も一緒に脱走し、そして何度もおとりにされて──。

「……そうだ。兄上には何回も囮にされたんだった」

「あん? そりゃお前、捕まる方が悪いだろ」

 昔を思い出して少し恨めしげな視線を向けるが、悪気など一切ないと言わんばかりの発言。

 これがホムラ・フォルブレイズという男だ。

「ふふ……」

 昔から変わらないその姿に、シズルはついおかしくなって笑ってしまう。

「おい、なに笑ってんだよ」

「いやいや、昔を思い出してたらつい。色々あったなぁって」

「まあ……たしかに色々あったな」

 一人では捕まってばかりだったころでも、二人がかりで騎士たちを倒したときは痛快だった。

 多くの騎士たちに捕まりそうになったとき、ホムラに投げられて囮にされた。

 そんな破天荒な兄だが、いつも自分の前を歩いていた。

 転生前の年齢を含めれば、自分の方が年上のはずだ。だがしかし、それでもシズルにとってこの男は『兄』だった。

「兄上……これから大変だと思いますけど、頑張ってください」

「そりゃお前、俺のセリフだろうが。まあお前なら大丈夫だろうがな」

 苦笑しながらホムラが拳を出してくる。シズルは自分の拳を軽くぶつけ、そうして笑い合う。

「テメェの領地がどんな風になるのか、楽しみにしてるぜ」

「はい……俺も兄上の作るフォルブレイズ領の未来を楽しみにしてます」

 そうして披露宴は進んでいき、顔も知らない貴族たちの挨拶が続く。

 一通りそれが終わると、グレンやイリーナといったフォルブレイズ家の面々が集まってきた。

 その中にはイリスやマールもいて、今世で家族と言える人々が集合している。

 中心はもちろんシズルとルキナだ。

「おーし、全員入ったなー! それじゃあ記念撮影するぞ!」

 カメラを構えた使用人に合図を送り、小さな光とともにパシャリと音が鳴る。

 そこに残る幸せな光景を、シズルは一生の宝物にしようと心に決めた。


 それから半年後。

「ここが魔族領かぁ」

 シズルが叙任された魔族領は、荒れ果てた大地が地平線の先まで続いていた。

 至るところに強力な魔物の気配があるだけで、人里らしきものは一つもない。

 とはいえここはまだフォルブレイズ領との境界線付近。

 クレスやヘルの話ではもう少し西に行けば魔族たちの住む街があるとのことなので、まずはそこに向かおうと思う。

「ルキナや新しい領民たちは後から来てもらうことにしておいてよかった」

 当然、この近辺は多くの人が住んでいるフォルブレイズ領とはずいぶんと様子が違っている。

 ここから西の土地すべてがシズルに与えられた領地だ。

 開拓を進めながら魔族たちとの信頼関係を作ることこそが、イシュタール侯爵となったシズルに与えられた使命であった。

『これ……領地?』

「なんともまあ、ひどいものですな」

 シズルの護衛として付いてきたイリスと、さらにその護衛として一緒に来たゲオルグは困惑した様子。

 これまでは勇者クレスがたった一人で守ってきた土地は、シズルの想像以上にひどい。

 情報通りではあるのだが、聞くのと実際に見るのとでは全然違うものだった。

 なにより、人の数よりも魔物の数の方が多いくらいで──。

「あ、さっそく歓迎が始まったみたいだね」

 シズルが空を見上げると、ドラゴンの群れが近づいてきていた。

 外敵を排除しようという意思が感じ取れ、このまますんなりと通してくれるわけではないらしい。

「ここなら最強を目指すうえで、鍛錬に困ることはないってのはありがたい! そうだよね、ヴリトラァ!」

「おうとも!」

 シズルの声とともに凄まじい雷の魔力が爆発する。

 それと同時に現れる小さな黄金色の龍は、空を見上げながら不敵に笑った。

「この土地でも、誰が最強なのかやつらにしっかり教え込んでやろうではないか!」

「もちろん!」

 意気揚々と雷の翼を生み出したシズルは、護衛の二人を置き去りにして、空を飛んでドラゴンの群れに突撃していくのであった。

 その姿は天をかける雷そのもので──。

「まだまだぁ!」

「はっはっはー! 我らを苦戦させるような強い魔物はいないのかぁ!」

 これから先、誰も統治を成しえたことのない大陸西部を支配するだろう二人は今、その入口で天候すら制御する力を見せつけながら魔物たちをじゅうりんしていく。

『あれでまだ強くなりたいと思うんだね』

「世界最強を目指すと言っていますが、あれより強い者がいるとは想像もできませんな」

 イリスとゲオルグは、縦横無尽に空を駆けながらドラゴンの群れを落とし続けるシズルを見て、少しあきれた顔をしてしまう。


 次期アストライア王国の王であるジークハルト・アストライアはこう言った。

 人に選ばれた者を王と呼び、神に選ばれた者をみかどと呼ぶ。

 そして世界最強の雷神トールによってこの世界に生み出された青年は、その美しい雷をまとう姿から王国でこう呼ばれるようになっていた。

 ──雷帝シズル・イシュタールと。

「次が来たよ!」

「我らの門出にはふさわしい歓迎だな!」

 その名が大陸全土に響き渡るのはまだまだ先で、本人はそう呼ばれていることすら知らない。

 だがしかし、その力は世界最強と呼ばれるにふさわしく、今後起こるであろう戦いにおいてもその力を振るい続けることだろう。

 なぜなら彼は、最強の神である雷神に選ばれた『雷帝』なのだから──。