2 開戦の狼煙
「ガラドリアが落ちた……か」
ブロリア国最南端にある、クレアド国との国境付近の町ガラドリアが、クレアド国の襲撃によって陥落したとの知らせがもたらされたのは、シャーリーがローゼリア国の緑の塔へ移動して、アルベールの昼食とイリスのお弁当の準備をしていたときだった。
慌てた様子でローゼリア国の緑の塔に入ってきたエドワルドは、ダイニングに飛び込むなり、アルベールにブロリア国のガラドリアという町が陥落したと告げた。
シャーリーは肉じゃがを作る手を止めて、大慌てでキッチンからダイニングへ顔を出した。
アルベールはシャーリーの手伝いでさやいんげんの筋取りをしていた手を止め、暫時沈黙したのち、大きく息を吐きだす。