第1章 政略結婚の妻シャーロット
1
突如として、私は自らが転生者であったことを思い出した。
だから、さっそく妻のもとへと夜這いに行こうと思う――。
◇◇◇
「やあシャーロット」
我が領主館の中庭、
プラチナブロンドの、まるで星屑を纏ったかのような燦然としたウェーブがかった髪。私よりも一つ年上の二十九歳であるというのに、まるで
きっと誰もがそのティーカップになりたいと思うに違いない。或いはその紅茶に。
まるで、
『あら、あなた、わたくしに声をかけるなんてよっぽどお暇ですのね。それではそこの庭石の方がよっぽど仕事をしていますわ』
とでも言わんばかりである。
というか言った。
――だがそれが善い。
今夜のことを考えなくっても
「今夜、君の部屋に行ってもいいか?」
「――」彼女は微かにエメラルドの瞳を広げたが、やがてつまらなさそうに、
「キャスリン」
「はい」
まるで彼女の影のようにして佇んでいた従者を一瞥すれば、メイドはおもむろに彼女の部屋の鍵を取り出し、私に手渡しながら耳元で一言、