ダンジョンからもどると、その日の活動報告を書いて、軽く反省会のようなものを開いてから一日の業務がしゆうりようとなった。

 反省会というよりも、一方的にめてもらったというべきだろうか。

 自分で思ったよりも初日としては上手くやることが出来ていたらしい。

 活動報告も、いつも書いていた営業報告に比べてもそこまで多くはなかったのでスムーズに書き終える事が出来た。

 うそのような話だけど、ダンジョンにもぐった次の日は休みとのことなので明日は休みだ。

 週三日ダンジョンへと潜り一日デスクワークを行い、三日休み。

 なんときようの週三休み。

 しかも時々長期きゆうもあるというのだからおどろきだ。

 今まで勤めていた会社も、かくてきホワイトだったと思うけど、ここはそれをも軽くえてくる。

 ダンジョンに潜った翌日を休みとすることで、隊員のもうと事故やだつを防ぐ目的があるそうなので、この週三休みにも重要な意味があるらしい。

 一つ問題があるとすれば、そんなに休みがあっても俺自身やることがないくらいだろう。

 休みが増えて部屋で過ごす時間が多くなると、もちかんちゆうハイの本数が増えそうで怖い。

 これを機になにか、健康的なしゆを探すのもありかもしれない。

 優しい上司に、温かなせんぱいたち

 そしてこれだけのこうぐう

 ひかえめに言ってもめぐまれすぎている。

 ダンジョンとは、本来命がけで、今日のはみんながフォローしてくれたからというのは重々承知している。

 それでもやっぱり魔法が使えるようになって良かった。

 反省会も、俺が反省の弁を述べようとするとみんなが褒めてくれるし、かんちがいしそうになる。

 今までの人生では経験したことがないレベルで褒めてくれる。

 まさに褒め殺しと言っていいレベルだ。

 新人史上最強とか、配信の星ニュースター誕生とかいったいだれの事かと聞きたくなった。

 だけど、この年になっても、褒められるのはむずがゆいというか、うれしいものだというのをいやというほど実感できた。

 きっと褒めてばす方針なんだとは思うけど、オッサンが褒められたからといって伸びるのかは少々疑問に思うところもある。

 ただ、みんなの期待を裏切らないように明後日からまた気を引きめていこう。

「花岡さ~ん、この後ひまですか~」

「はい、特に予定はありませんが」

「そうですか~、これからみんなで花岡さんのかんげいかいしようと思ってるんですけど~いかがですか~」

 歓迎会までしてくれるとは、本当にいい先輩達だ。もちろん断るという選択肢はない。

「はい、それは

「は~い、それじゃあ後藤隊行きつけの店に行きますよ~」

 そろそろ帰ろうかと考えてたタイミングで小谷さんが歓迎会に誘ってくれたので、参加させてもらうことにする。

 後藤隊全員が参加してくれるらしく五人で、隊の行きつけのお店に向かう。

「ここですか!?

「は~い、ここで~す」

 行きつけのお店だというからてっきり普通の居酒屋か何かだと思っていたけど、連れてきてもらったのは、なんと高級そうなりようていの個室。

 こんな高級なお店、今までに一度も来たことがない。

 えらい人たちが秘密の会合をひらいてそうな場所だ。

 こんなお店がいきつけとは、さすがは防衛機構の人たちだ。

「もう、コースでたのんでるんで~お酒は何がいいですか?」

 コース料理か。

 俺も社会人生活が長いのでコース料理を食べたことがないとは言わない。だけどこのお店のコース料理か。

 いったいいくらするんだ?

 だんならちゆうハイを頼むところだけど、ここの料理に酎ハイは無い気がする。

「小谷さんのおすすめはありますか?」

「私のおすすめは~このすだち酒で~す」

「じゃあ俺もそれでお願いします」

「おそろいだ~」

 そこからは、落ち着いた感じで会は進んで行った。

 オッサンが俺しかいないからか、当然えんかいげいを要求されることもなくおだやかだ。

 以前の会社では営業をしていたこともあり、喜んでもらうためにそれなりに芸もみがいた。

 ただ、ここでろうするようなものではないのはちがいない。

 そして、ひとつ言えるのは後藤隊のみなさんはお酒が強い。

 後藤隊長はいくら飲んでも全く変わらない。

 もちろん仕事中に比べるといくぶん表情はやわらいでいるように見えるけど、結構なペースで飲んでいるにもかかわらず、そのりんとしたたたずまいが乱れることはない。

 小谷さんは明るさに磨きがかかる感じで、俺にも気さくに話しかけてくれて、どんどんお酒がすすんだ。

 大仁田さんはもともとお酒がすきらしく、日本酒を一人でぐいぐい飲みほしていく。

 そして意外にも喜田さんもお酒に強いらしくマイペースでどんどん飲んでいる。

 俺もすだち酒はおいしく頂いたけど、これをどんどん飲むとまずいというのはすぐにわかった。おいしいけど、いつもの酎ハイよりもい。

 ちゆうからかなり抑えながら付き合わさせてもらっている。

 出てくる料理はどれも素晴らしくおいしい。

 料理にくわしくない俺でも、出てくる料理の一つ一つが手の込んだ素晴らしい料理だということはわかる。